電車に乗れるようにするために工夫したこと
刺激を受けるところでは、ちがうことに意識を集中させて乗り切ろう
どこでも作業することができるようになった。
それはどうしてなのだろう。
周りの目を気にせずに自分のやるべきことに集中することができるようになったから。
周りのことを気にしていたり、目を配り過ぎていた時は、そこに神経を使い切っていたため、集中するための気力がもたなかった。
人が使える集中力には限りがあるから。鍛えていない状態であれば、90分程度しかもたないらしい。
今この15分間でここまでのことを仕上げる!と目標を決めて全力でコミットする。
人はリミットを決めて物事を始めると、自分で思っていた以上の結果をもたらすことがあるみたい。
電車の中で文章を真剣に書いている時、あんなにもうるさいと思っていた車内アナウンスが気にならなくなった。音量が下がったわけでもないのに。
集中力というものは、そこらのノイズすら掻き消すほどの並々ならぬパワーを秘めている。
その恩恵に肖って、隙間時間を有効に使うことを意識してみる。
うつ状態の時は駅に近づくこともままならなかった。うつになる前も、電車の中ではイヤフォン必須だった。そんなわたしがイヤフォンを外していても電車に乗れるようになった。
いかに今まで使う必要のないところにアンテナを張って神経をすり減らしていたのか。今ならよくわかる。
電車で隣り合わせた人の顔や特徴、会話の内容など全部が記憶に残ってしまっていた。それはみんな同じなんだと思っていたけれど、彼にそのことを伝えたら心底驚いたような顔をしていた。そら、電車に乗ったら疲れるよね、と。
あぁ、わたしは無意識的に生活をしていると、人よりも物事が見え過ぎてしまうんだ、と気づいた。わたしはHSPの特性も持っていると自覚していたけれど、こんなにも見えている世界が違うのか、と驚いた。
だから、刺激を感じる場所では、あえて何かに集中するということを自分との約束にして過ごすようにしている。
音楽を聴くと決めたのなら、一音一音、ひとことひとことにじっくりと耳を傾けて全集中する。
動画を見ると決めたのなら、一言一句聞き漏らさないようにと意識を向けながら食い入るように観る。
ノイズに晒されそうな時は、目を閉じて呼吸に集中をする。
必要なのは、今の自分に集中力を使い切ること。
無意識にできるようになるまでは、何度も自分に意識を伝達させなければならないし、また外側に意識が向いているな、と気づいたら、意識的に自分の内側に意識を向け直すという瞑想を繰り返す必要がある。
そのフェーズを乗り越えた暁には、どこにいても、自分の内側に集中する力を手に入れることができる。
一度たりとも電車を乗り過ごしたことのない、このわたしが、乗り過ごしそうになることも。
あぁ集中していたのだなぁと嬉しくなる。
電車に30分以上乗っていることが酔うし苦痛だったけれど、心なしか目的地に着くまでが早く感じられるようになった。
神経を自分に使うことで新たな充足感に満ちて、目的地でも全力で楽しむことができるようになった。
何事も無意識領域にあることを意識領域に持ち込むこと。
自分を認知するところから、はじめてみよう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?