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おいしい緑茶を淹れる2つのポイント ~お茶好きが淹れ方講座で学んだこと~
おいしい緑茶を飲むと
「ほっ」
としたことがある人、私だけではないと思います。
お茶県で育った私。
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県外へ越して約10年になりますが、それでもお茶(緑茶)愛は健在で、
毎日、欠かさず緑茶を飲む30代です。
コーヒーの淹れ方で味が違うように、緑茶も温度や淹れ方次第で渋くも甘くもなって、まるで別物のよう。
コーヒーも飲みますが、やっぱり朝や疲れたとき、ちょっと一休みするときに、飲みたくなるのは緑茶。
だけど、インスタントコーヒーに比べたら淹れるのはちょっと手間。
手軽においしく飲むにはどうしたらよいか、いつも考えています。
でも、そのためには、まずはやっぱり基本の淹れ方をしっかりわかっておかないと!
ということで、お茶県でお茶淹れ方講座を受けてきました。
こちらです。
お茶の淹れ方は、家庭や学校でなんとなく身についてはきているけど、大人になった今、曖昧になってきたし、お茶の疑問点を聞く機会がないので、とても楽しみにしていました。
結論から言うと、私には「大満足」でした。
お茶の淹れ方講座
講座で伺った話を、自分の覚書として記録します。
(blogに書くことは了承済みです。私の見解や理解度による未熟さもあるのであしからず)
講座の内容は
お茶の淹れ方
淹れ方の違いによる味の違い
急須の選び方
適切な茶葉の量
お湯の温度
茶の種類
などなど。
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盛りだくさんの話を、贅沢にもマンツーマンで。30分~1時間の予定でしたが、あっという間で気づけば2時間でした。
淹れ方の2つのポイント
おいしいお茶を淹れる大切なポイントは2つ。
(ここでは主に深蒸し茶についてですが、他の緑茶だと多少異なるところもあります)
1.茶葉の量
2人(2杯)分
〇湯飲み(約100㏄)の場合 4g
〇少し大きめの湯飲みやマグカップ(200~230cc)の場合 6g
(1人なら4g、3人なら8g)
ティースプーンだとすりきり1杯で2~3gくらい、カレースプーンで4gくらいです。
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一度測ってみて、スプーンを決めておくと、毎回楽ですね。
私は毎回2杯分くらいを大きめのカップに出すので、スプーンを決めて6g入れるようにしました。
ちなみに、水出しの場合は、750ml(ハリオのフィルターインポットなど)で茶葉20gです。水出し茶の良さは後半に書きます。
高価なお茶ほど、茶葉をたくさん使うことを躊躇しますが(私だけ?)、お茶の良さを最大限に活かしておいしく飲むためには、茶葉を定量使うことが大切だと思います。
ケチると旨味がしっかり出なくて結局中途半端になります。
2.お湯の温度
約80℃(緑茶の種類にもよります)
沸かしたお湯を湯飲み(カップ)6~7分目まで入れて、湯冷ましします。
注いだ時点で15℃くらい下がるそうです。
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そして、湯飲みが持てるくらいまでお湯の温度が下がったらOK。
茶葉の入った急須に注ぎます。
高級なお茶(玉露など)なほど低い温度で淹れるとよいと言われています。
熱いお湯で淹れると、お茶の苦みや渋みがでます。
淹れるお湯の温度による違いがわかってくるといいことがもうひとつ。
気分や時間帯、シチュエーションによって、そのとき飲みたいお茶を淹れられるように、コントロールできるようになるとのことです。
朝、シャキッとしたいときは、逆に湯冷まししない熱いお湯で淹れて、渋みも活かしたり。午後、まったりしたい時は、低い温度のお湯で淹れて、甘味のあるお茶をいただいたり。
うーん、なんかすてき。
淹れ方
1.抽出
適量の茶葉が入った急須に、80℃くらいになったお湯を入れたら、蓋をして約60秒待ちます。
(高級なお茶や、低い温度のお湯の場合はもう少し長く)
この時、やりがちなのが、早く出そうと急須を回すこと。
NO!もったいない!渋みが出てしまいます。
そのままゆったりした気持ちで待ちます。
砂時計かストップウォッチを使ってもいいですね。
時間に余裕があるとき、じっと待っていると心も落ち着く気がします。
2.順番に注ぐ
複数の湯飲み(ここでは2杯)に均等な味のお茶が淹れられるように、交互に注ぎます。
そのとき、1と2の湯飲みに1,2,1,2の順ではなく
1,2と2、1と1、2と2のように2回ずつ注いでいくとできるだけ均等になるとのことです。
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3.勢いよく注ぐ
想像以上に勢いよく、手首のスナップを使って注いでいました。
確かに、私がぎこちなく淹れたときは、ゆっくりすぎて、色も味も薄いお茶になってしまいました。
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スナップをきかせてある程度勢いよく注いでいくと、いい香りと色のお茶になり、私のお茶とは別物になりました。
口当たりがマイルドというか、甘みもあるおいしいお茶でした。
そんなお湯の温度や淹れ方の違いのお茶を何杯も頂き、同じ茶葉でもこれほど違うのか!と淹れ方のポイントがわかりました。
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4.ゴールデンドロップまで
最後の一滴=ゴールデンドロップが一番おいしいそうです。
残さず淹れきるため、もう出ない!というくらいの最後の一滴まで出し切ります。
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急須にお茶を残すと、2煎目以降の渋みの原因にもなります。
5.急須のお尻をポンっと叩く
淹れ終わった急須のお尻を叩くことで、注ぎ口に寄った茶葉を移動させ、蒸れなどを防ぎます。
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さらに、注ぎ口側が開くように、蓋をずらしておいておきます。
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2煎目以降をおいしくいただくためです。
主な一連の淹れ方はこの通りです。
(お茶の種類による違いなどはあります)
飲み方いろいろ
・究極のおいしい緑茶
急須に茶葉(6g)とめいっぱいの氷を入れ、常温で置いておきます。
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ゆっくりじっくりお茶を抽出するものです。
これをショットグラスで飲むとよいそうです。
緑茶の甘味が出ておいしいとのこと。
時間はかかりますが、贅沢なおいしいお茶です。
ぜひおいしい茶葉で試したいもの。
・水出し(おすすめ)
緑茶に慣れていない方には、私は水出しがおすすめです。
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緑茶の渋みや苦みが出にくく、クセが少なく甘味のあるお茶になります。
緑茶の渋みが苦手なうちの子供も、水出しの緑茶は自ら飲みたいと言って好んで飲んでいます。
作り方は簡単。
緑茶と水を入れて冷蔵庫で約8時間おいて、ゆっくりじっくり抽出させます。
夜寝る前にセットしておけば、翌朝おいしい水出し茶が飲めます。
便利グッズとしては、ハリオから水出し用のボトルが出ています。
色々試した結果、私はこれが一番便利で愛用しています。
緑茶を扱うお店(ネットでも)でも売っています。
よかったら、買い物でお茶屋さんの応援もしてみてください。
Amazonでも売っています。
水出し茶についてはこちらの記事にも書いています。
緑茶の未来
緑茶の現状もお話してくださいました。
国内の緑茶の生産量も、消費量も、農家も減っているとのことです。
それは実感としてあります。
地元の友達も、県外へ出たらほとんど飲まないとも聞きます。
作り手問題も、私の祖父も、昔は兼業でお茶を作っていましたが、いつからかやらなくなりました。
実家で兼業でお茶をやっていた知人も、茶摘みの時期はゴールデンウイーク関係なく家族総出でお手伝いしていて大変だとぼやいていたのを思い出します。
逆に、最近は、健康志向の高まりから海外では日本の緑茶は人気だとのことです。
でも、輸出時の農薬や肥料の問題で、輸出ができない実態もあるとのことでした。
ですが、昔に比べるとずいぶん使用する農薬や肥料の量は減ってきているとのこと。昔のお茶は大量の肥料も使っていたので、とても甘かったそうです。確かに、有機栽培の緑茶をいただいたことがあるのですが、いつものおいしさを感じなかった理由は、もしかしたらそれもあるのかもと思いました。
緑茶の未来が心配です。
当たり前のように飲んで、この先も変わりなく飲めると思って考えたこともなかった緑茶。
今のように、普段使いで毎日おいしい緑茶が飲めなくなるかもしれません。希少となり、高価になって、手に入らなくなってしまうかもしれないと思ったら、ぞっとしました。
私にできることは?
ひとまず、お茶屋さんで買ったお茶を引き続きたくさん飲むことと、いろんなお店のお茶を試してみること、まずはその点で貢献していきたいです。
今後は、その良さも伝えられたり、簡単においしく飲む方法を提案できるくらいになりたいです。
講座では、飲み比べなどでほうじ茶も含めて5,6杯はいただきました。
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さらにお土産にお店のお茶ロールケーキまでいただいて。
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それで500円ですよ。約2時間マンツーでお話聞いて。聞けば聞くほどお茶の話が出てきて面白くてあっという間。
あまりにも贅沢すぎて申し訳ないくらいで、お茶も買って帰りました。
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受講するまで、正直、急須は手間だし割ってしまうので、樹脂製のティーポットを使っていました。
でも、今回、急須で淹れる意味がわかったので、帰宅後すぐに、10年もしまい込んでいた急須を出してきました。
そして、教わったように、淹れてみました。
ゆったり落ち着いた気分で。
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そうすると、いつもと同じ茶葉にも関わらず、一口目に思わず
「おいしい」
と 思わずつぶやいてしまいました。
ちょっとポイントをおさえただけでこんなにも違うんですね。
急須でのいいことばかりを知ってしまったので、今までのティーポットに戻れなくなってしまいました。
しかも、ポイントを押さえれば、急須で淹れることが意外と簡単で、やっぱりおいしい。
昔のようなわずらわしさを感じませんでした。
のんで 「ほっ。」
うん、やっぱり、緑茶はおいしいです。
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