WBSを作成する5つのステップ~Step2.タスクの洗い出しをするために知っておきたい思考プロセス〜
こんにちは!
野見山です。
今回の記事では、「WBSを作成する5つのステップ」について紹介したいと思います。今回の記事はその第2弾です。
普段、僕がWBSを作成している時に意識していることをまとめてみようと思います。
そもそもWBSって何?って方には、前回以下の記事を書いてます。
参考までにどうぞ。
■WBS作成の5つのステップ
プロジェクトなどで計画を立てる際に肝となるWBSですが、意外と作成する手順についてしっかりと習ってる人は少ないように思います。
私も実際のプロジェクトを通して身体で作り方を覚えてきた側面もあるので…
初めてWBSを作成する際になんとなくで作ってみて、粗い計画となり、痛い目を見ることもあるので、作成手順の概念はしっかり押さえておきましょう。
このようにWBSの作成は、
Step1.WBS作成の準備
Step2.タスクの洗い出し
Step3.工数見積もり
Step4.スケジュールの作成
Step5.役割分担の作成
の5つのステップから成ります。
今回はStep2の「タスクの洗い出し」について、深堀していきたいと思います。
■タスクの洗い出しをする思考プロセス
WBSの出来上がりのイメージは以下の通りですが、この最終形を作成するまでは経験と勘でやっている人が多いように思います。
出典:システム開発のためのWBSの作り方(日経BP NEXT ICT選書)
慣れている人はある程度、経験と勘に沿ってWBSを作成していくわけですが、経験の浅い人がこのやり方をまねると、抜け漏れのあるWBSが出来上がってしまいます。
プロジェクトマネジメントの世界では、『分割して統治せよ』という言葉があります。
全体感を把握するためオススメなのは、最終ゴールを分割したロジックツリーを作って、思考プロセスを整理してみることです。新会計システムの提案というテーマだと以下の通り。
ロジックツリーで思考プロセスを整理する際に、分割の粒度検討に役立つ観点が2つあります。
1点目が『成果物ベース』で洗い出すことです。今回の例なら、提案書と見積書か最終成果物に当たります。僕の場合は、プロジェクトの工程ごとに作成すべき成果物一覧を整理した上で、WBSとの整合を図ったりしています。
2点目が『プロセスベース』で洗い出すことです。プロセスベースは、言い換えると作業工程であったり、時系列を意識することに当たります。僕の場合は、プロジェクトの全体スケジュールやマイルストンの設定を、WBSと整合取りながら調整していきます。
WBS単独で作成を進めても、どこかで計画に歪みが生まれるため、何と整合を合わせていくか?は大事にしたい観点です。
■メイン作業と付帯作業に分けてみる
もう1点抜け漏れがよくあるので紹介したいことがあります。
タスクの洗い出しはメイン作業だけでなく、その前後に発生する付帯作業を洗い出すことです。
多くの人がメイン作業に目が行きがちですが、その作業をするための事前準備であったり、第3者レビューなど、前後の流れは意識してとおきたいポイントです。
複数人のチームで仕事を進めるなら、作業の引継ぎ手順書といったタスクもあります。
先ほどの会計システムの提案の例なら、以下の通りです。
付帯作業をしっかり洗い出すだけで、仕事が綺麗に流れていきます。ここは手間を惜しまずに、計画段階で整理することがオススメです。
■まとめ
今回の記事では、「WBSを作成する5つのステップ~Step2.タスクの洗い出しをするために知っておきたい思考プロセス~」を紹介しました。
WBSを作成する際、経験と勘だけに頼らずに、作成する思考プロセスを自分の中で持っておきましょう!
20~30代でプロジェクマネジメントを学びたい人向けに、プロジェクトマネジメント関係のマガジンに記事を入れているので、そちらも参考までに。
次回はWBS作成のステップの続きで、Step3の「工数見積もり」について、紹介予定です。
それではまた!
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