【脳をあやつる成功術】~ビュリダンのロバ~
今回は、ビュリダンのロバを解説します。
ビュリダンのロバの物語
空腹のロバが左右に分かれ道のある岐路に立っています。
左へ100m行くと干し草があり、右へ100m行くと水があります。
ロバは干し草と水がどちらも同じくらい欲しいです。
ロバはどちらへ行くかいつまでも決められません。
そうしているうちにロバは餓えと脱水で死んでしまいました。
というお話です。
①ビュリダンのロバの考察
この場合、ロバには、
・左へ進んで干し草を食べる
・右へ進んで水を飲む
・どちらへもいかず死を選ぶ
の3つのパターンがあったと考えられます。
上の2つの「選択の壁」が死よりも恐ろしいものであるという解釈です。
こうまで言われるには、理由があります。
何かを選択した時、もう片方を失います。
失ったもののほうが、「もっと良かったのではないか」と考え、後悔の念を抱いてしまいます。
どちらを選んでもこのような念が出てしまうため、選択ということ自体が苦痛なものなのです。
それに対し、何も選択せず餓死するということは、この選択による苦痛から解放されます。
このロバの「選択をせずに死を選ぶという選択」が間違っていたのかは定かではないのです。
②選択のパラドックス
ビュリダンのロバは極端な話ですが、
人間も選択肢が多いとむしろ苦痛になるという傾向があります。
選択のパラドックスとは、
人間は選択肢が多い場合、
・無力感が生まれる
(選べなくなってやる気がなくなる)
・満足度が下がる
(頑張って選んでも、選らばなかったものが頭に浮かぶ)
・期待値が増えすぎる
(選択肢が増えすぎると欲が出て、より良い選択をしたいと考えてしまう)
となってしまうことを示したものです。
③選択のパラドックス実例
靴屋へ行ったとき、たくさんの靴を見て、悩みに悩んだあげく結局何も買わなかったことがありませんか。
選択をするということは非常に疲れます。
学校では"何かを選択する"より"言われたことをやる"ほうが多いと思います。
しかし、社会に出てからいきなり、大量の選択が迫ってきます。
僕は今フリーランスですが、とてつもない選択肢から活動を絞りました。
ビュリダンのロバのように餓死をするわけにいかないので、選択をしましたが、
それでもやはり「あっちのほうがよかったのでは」といつも考えてしまいます。
④何かを選択する上でのポイント
・直感を大事にする
・ある程度損をしてもいいと考える
・自分の選んだものを誇りに思う
・直感を大事にする
パッと見てパッと決めても、人間は無意識に良い判断をしていることが多いです。
・ある程度損をしてもいいと考える
少しでも得をしようと迷っていると、その時間を損していることになります。
時間の価値も考慮して素早く決めたいですね。
・自分の選んだものを誇りに思う
自分を信じ、自分の選んだものも信じましょう。
後悔しても得はしません。
⑤ビジネスへの応用
販売業の場合は特に、
種類数をただただ増やせば売り上げが上がるのか。
ということを考えるきっかけになります。
数年前のガラケー時代、大量の色やデザインの端末が売られていましたが、最近のスマホは3色程度しか出されていません。
事情はいろいろあると思いますが、もしかすると選択肢を増やしすぎても、全体の売上は上がらなかったのかもしれません。
「オススメ」や「ランキング」にするという手法もあります。
これにより、人々の「選択をする」という苦痛を和らげ、確定をしてもらいやすくなります。
営業のおいては、顧客に対し多くの選択肢を与えるよりも、選択を"なるべくしないで済む流れ"を作ったほうがいいのかもしれません。
以上、『ビュリダンのロバ』でした。
少しでも参考になりましたら、スキ、フォローを頂けたら幸いです。
ありがとうございました。
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