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タナカカツキさんに学ぶ、創作の続け方:才能よりも量?

「ほぼ日の學校」アドベントカレンダーです。

今回視聴した授業

自分でも物語を書いたり、仕事ではお客様にインタビューして事例記事を書いています。自社サービスに絡む記事も書きます。だから、どんな職種であれ、作品を作る人、そしてそれで食べていけてる人には、尊敬しかありません! 漫画家さんは、その中でも尊敬職種ランキング、もう断然トップに位置しています。

プロのマンガ家って、どんな生活やと思います?
タナカカツキ (マンガ家)

18歳でマンガ家デビューするも、週刊連載のペースがつかめず5週(5回)で断念。それをきっかけに「時間」の使い方に目覚めたタナカカツキさん。ヤル気はいらない。がんばりもいらない。徹底的にじぶんを甘やかしながら、創作の質を上げる。カツキさんご本人が実践する自己管理術、たっぷり語っていただきました。

公開日:2022.05.27

お名前は聞いたことあるかなー、という程度でしたが、最近では、ちょっと前なら「サ道」、あと「コップのフチ子」の人ですね。あと、ちゃんと読んではないですが、天久聖一さんとの『バカドリル』、あと『トン子ちゃん』は認識していました。めっちゃ絵は見てるのに、名前をよく知らない漫画家さんがいたことに驚きました。そして、授業を視聴しましたが、さすがプロ! 小学生の頃から絵が本当にお上手です。

授業で学んだこと

タナカカツキさんが、クリエイティブな活動を無理なく、できることを増やしていく過程について、お話しされています。若い時は、やるべきことも追いつかず、週刊連載ができなかった経験をしたタナカカツキさんが、今では「ちょっとお休みしてもいいですよ」と編集者に言われるほどに、ちゃんと仕事をこなせるようになった秘訣を話してくれてます。

私も自分で試して、すでにやってることがありました。まるっきり同じではありませんが、日々の作業でリストを作って消しこみすること(達成感)、やったことを見える化(これだけやったぞという自己肯定感)は、やっています。結果、確かに日々できることは増えました。

なんでできないんだろう? を知る時期

なんで、できる人はたくさんのことが一辺にできるんだろう?! 能力差なのか、知識量なのか。そうした疑問は、多くの人が持ったことあるでしょう。

(連載がはじまった大学生の頃)
おかげさまで美術大学の方はね
そんなに忙しくなかったんで
(略)
なのでたっぷりマンガ描く時間はある

(略)
連載が始まったのはいいですけれども
週刊連載ですよ
週刊連載なんかやったことないです
そんなこと
週刊連載ってイメージができない
まず物語を…1週間ですよ
1週間で物語を考えて絵にする
20ページとか24ページ
ぐらいのボリュームですよ
話考えて 絵描けます?1週間で
プロのマンガ家ってどうしてんの?
この頃知らないもん全然
でもやらなイカン
やらないという選択肢って
ありますかね? その時って
もうわかんないでしょう
もう「エイヤ!」ですよ
「わかりました」と
(略)
そしたらね
週刊連載5回めで断念ですよ

自分にあった作業量を見つける理論

今回、紹介されていたタナカさんのテクニックらしいものは、以下のようなものです。私も書籍や記事で見聞きしたものを試すほうではありますが、ちゃんと理屈に納得して、自分に合う形まで適用させるのはえらいです。

  • 日本人は97%が夜更かしが弱い(朝型)遺伝子タイプ
    → 夜のほうが捗るという思い込みを捨てる

  • 脳は、決定や選択などに労力をかけず、楽をしたがる。
    論理(システム2)より、システム1(直観)が優先される。
     → その日にやることを決めておく。書き出す。

  • やったことをチェックする(消しこみする)
     → 達成感が得られる

  • やったことを残しておけば、これだけやったんだ、と感じる。
     → 自己肯定感にも結び付く

  • ポモドーロテクニック(作業時間と短い休憩を繰り返す) & 作業興奮
    → タナカさんの場合は、20分。一般的には25分。私もポモドーロテクニックを試したことがありますが、25分は長い。これは加齢によるものかもしれません。そして、やる気なんてものはなくて、やってくうちにやる気は出てくるものです。

才能なのか?

果たして、すごい人たちには才能があったのか? これは自分がいろいろと作業を増やしていくと、もう一度ぶつかる疑問です。

でも自分の中では努力してるというような
感覚があんまりない

才能とセンス この問題については
少し言わないとだめなんですけれども
どうも才能とセンスというのは…

天才と言われてた人たち
例えば私の漫画という分野では
手塚治虫先生とかですよね
私が憧れた赤塚不二夫先生も
才能とセンスある天才と言われて
疑わないところですか
量だったなと思うんですよ 改めて

手塚先生の原稿の量って凄いですから
赤塚不二夫も凄いですから
「才能とセンス」という言葉はあるが
本当に取り出して見たことある?
っていうことなんですよね
(略)
やっぱり代表作と言われるもの
みなさんが知っている作品は
何作品かだと思います
ほとんどの手塚原稿って
読まれてないんじゃないですかね
赤塚先生もそうなんじゃないですか
ほとんど読まれてないと思いますね
あの量なんですよ

その中にちょっと飛び抜けて
運も作用したかもしれない
時代も作用したかもしれない
なんかの巡り合わせ
(略)
「才能とセンス」という言葉に
惑わされてたけど
もしかしたら
「量」なんじゃないかな
と自分は思ってます

自分ができるようになったから言うんじゃないですが、量をこなしていけば、その中にいいものが出てくるんじゃないかと最近は思っています。「ほぼ日の學校」に登壇される人たちのような実績は私にはありませんが、量をこなすことで、アタリも出てくるんじゃないか、と思っています。アタリが出れば(まだ私は出ていませんが)、アタリの確率を上げる工夫もできます。それに続けていけるということは、毎日やっていることを5%増やす、一日に作るものの精度を10%上げることができれば、それが指数関数的に量と質の向上につながるわけです。だから、とにかく続けることを大事にしています。そして、続けることができれば、毎日が充実しているので、成果も焦らずに済みます。だって、できることは毎日増えてってるわけですから。

感想

私も、ここ数年、自分でやれることを増やしてきました。タナカさんが紹介されたものだと、やったことだけ書き出して、これだけやったんだ俺という自己肯定感を高めること。日々やっていることはリストにして、消しこむことで、その場その場の達成感も得られています。結果、毎日の読書時間も増えましたし(年間の読書量もこれまでの3倍程度)、毎日noteを書くこともそうです。noteは一日に均せば、毎日2千字くらいは書いているので、月間6万字、年間だと70万字超は書いていることになります。短歌も一日一首ペースが続いているのは、日々の改善の賜物ですね。

こういう試行錯誤や改善ができる中高生が、受験がうまくできたりするんでしょう。あるいは、受験の場合、「こういうやり方がいいよ」と先生が言ったことが、たまたま、その学生に合ったということもあるでしょう。タナカさんもおっしゃってましたけど、そういう仕事の仕方、勉強法の見つけ方こそ、教えておいてほしいし、成功者は、その試行錯誤の過程をどっかに書いておいてほしいですね。タナカさんじゃないですけど、私なんかも、社会人として20年以上経って、ようやく今の形を見つけられたわけですよ。。

これもタナカさんのおっしゃっる通り、改善は続くので、来年はやり方が変わっているかもしれません。でも、少しずつ自分にあった、続け方、作業のこなし方を見つけられたので、不安はありません。2025年も自分の活動と成果がとても楽しみです。

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のーどみたかひろ
いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。

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