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「仏果を得ず」を読んで -三浦しをん-

「文楽」というなんとマイナーなテーマ!
若い人には絶対馴染みない。

でもそこはさすが三浦しをんさん、
人情に沿った親しみやすい話でどんどん引き込まれてた。

とっつきづらく芸に厳しい三味線弾きの兎一郎と相方を組む、主人公の健太夫の成長を描いた物語。


まさに全身全霊。


役柄、人物に真摯に向き合って芸の昇華に取り組む姿勢は心打たれる。


自分もまがりながら写真を生業にしている「芸事」と言えるのでは。



健に影響された。

頑張るで。



しをんさんの作品は、

男性がやや弱くて脆くて

女性がしっかり強い

そういう人間像が多いように思う。


そんなのもまた良き、それが人間だよね、

と肯定してくれているような。


そのほうが可愛げがあるとでも言うかのよう。

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