プロ空港おじさんの憂鬱(6) 空港にて
20年以上前、アルジェリアに出張した帰途、パリのオルリー空港の入国審査で「お前はアルジェから来たのにEUのビザを持っていない」と言われ、別室に連行された。
ビザなしで来るアルジェリア人が後を絶たないのかも知れないけど、僕自身は日本人なのでどの国から入ろうがEUには90日間ノービザで滞在できる。
成田への帰国便が出発するド・ゴール空港までの距離は多少あるけど、十分な乗り継ぎ時間があるから時間の不安はない。いやむしろ
「取り調べだなんて蜂谷真由美みたいだ!イカす!イカす!」
と心躍っていた。
が、程なく先方が認識違いに気づいたらしく、取調室に入る前に開放されてしまった。もちろん謝ったりはしない。
フランスの空港職員の民度はおしなべて低い。
以前、ド・ゴール空港の税関で荷物を開けろと意地悪をされかけた時、最終目的地を聞かれ
「赤道ギニアのマラボ」
と答えたらフランス語が旨いという理由で開放されたこともあったっけ。
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