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永遠をさがしに

母の名前と自分の名前を一字ずつとって名付けた鳥の名前。
それがトワである。母は時枝 娘は和音。
鳴かないカナリアを飼っていた。
飼うことにずっと反対していて、鳴かないカナリアに意味はあるのか とつい言ってしまう父親は指揮者。
いつしかチェロを辞めてしまった自分も鳴かないカナリアであり
主席チェロ奏者を辞めてしまった母も鳴かないカナリアである。

カナリアはいなくなってしまい、母もいなくなって
母のチェロだけが残されて。それが小学校高学年。
母のいなくなった理由もわからず混乱した時期を過ごして。

高校一年の夏休み前から、いろいろ状況が変わっていく 
という話。友達の進路にも影響を与えていくのである。


自分と、自分の母と。母は今どうしているのか、と。
「新しい母」とその母と。
それぞれのチェロに対する思いなどを抱えて、それを越えていく。


原田マハさんの物語は、やさしい気持ちにしてくれる。


今 テレビで芦田愛菜ちゃんがやっているドラマも
父親が指揮者という設定だが
この物語の和音は、もっと気弱で、でも良い友達もいるのであった。




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nobuko fj
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