ショートショートの広場
「ショートショートの広場」は小説現代などで募集していたものを
星新一が選んだものである。(その後 阿刀田高)
本当に短い作品が多くて、そしてわかりやすいものが多かったので
息抜きとしてよく紹介した。
昔話によくある「三つのお願い」をモチーフにしたものなどは
いろいろな種類があって、楽しかった。
例えば、
定番の、「美貌 お金 結婚相手」を望んだ女が
実は漂流して無人島にいた とか
40万回願いをかなえると言われた男が
「とりあえず上司を殴ってこい」と言いながら
何を頼もうか考えていると
40万回殴られた男を連れて魔人が戻ってくる とか。
地球上の生き物の一番多かった願いをかなえる という結果が
人間を滅ぼすことだったり。
願い事をするには
正確な言葉で表現しなくてはいけないのだった。
私がよく話したのは
「さっぱりする機械」という話。
福山宏牛さんという人の作品だ。
わが社で開発した「さっぱりする機械の歴史」
一号 裸で入れば自動洗浄・消毒 体はさっぱり
二号 服ごと入っても、服も体もさっぱりする
三号 ボタン一つで体を研磨 体型をさっぱりする
四号 体の異状を発見 治療 体の内側までさっぱり
五号 脳に直接作用 嫌なことは忘れ 楽しい思い出を。 心もさっぱり
六号 その中に地球を入れることにより超急上昇する地球の人口を減少。
(ただし不良品)
(ちょっと省略して書いている。ごめんなさい)
「不良品」と書く時代には、
まだ現代ほどのディストピア感はなかっただろうと思う。
公募作品だから、その後プロの作家になった人もいたんだろうか。
読んでいる人いますよ。
あちこちで紹介しましたよ と言いたい。
ずっと三号が欲しかった私である。
ライザップに三か月行けばよい とか言われても無理である。
行く前に 四号に入らねばならない。