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イスランの白琥珀

ヴュルナイは、魔導士であるイスラン王に見いだされたが
王の死後、後継者争いの中で裏切られて殺された。
歴史的には裏切った者として名が残っている。

実際には、とどめを刺されなかったため死ななかった。
何年もかけて傷を治し、魔力も復活し
復讐を遂げようと思ったら、相手の方が死んでいた。
それ以来、
オーヴァイデンと名を変えて、生きている。
もう百年も。
今でも、外見は五十に手が届くかどうかな感じで
体力も悪賢さも魔力も健在である。

イスランの白琥珀、とは、王イスランがくれたもの。
王の補佐として正しいことをする証のような。

裏切者が先に死んでいたとわかった後
自分も気力を無くしていた間に失われてしまった。

正義感も気力も失われたようだったオーヴァイデンだったが
百年の間に、あちこちの部族のいさかいや、
利権争いや、そんなものをそれなりに治めてきていた。

そして、
あるとき、魔術師を見出す者―‐真の王を見つける。
ちょうど、今の王も部族長会議も
賄賂で簡単に動く とわかってしまっていて。


本格的なファンタジー作品。
この作者の作品は、ほとんど読んでいる。

中世的な雰囲気の中で
不思議な魔法世界が描かれる。
風景描写も素敵。


神出鬼没でいい加減でみんなに怒られるが
結局許される(呆れられる)主人公が
ラストどんなことになるか、
ぜひ読んで欲しい。



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