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入道雲

入道雲を最近見ない という人がいて
そうだったっけ と考え込んでしまう程度には気にしていなかった。
今日の雲だってそれっぽい という人もいて、なるほどと思う

そんな話を思い出して
ゴミを集積所に持っていきながら空を見る
曖昧さのない 秋の空の色である
東側に入道雲らしい形が見えている
見えているが、建物に隠れている


我が町には地平線がない
高い低い住宅と電線に囲まれて 
でこぼこだし奥行きがない
夕陽を見ることがない
夕焼けも端っこしか見えない
夕日が沈むあたりにも建物がある

一番広く見渡せる道路に出てみても
手前に建物もあり曲がり角にも建物がある

海か山にでも行かないと
または高いビル
電車に乗って行く ということである


花火も水平線も地平線も見えるようなタワーマンションに
住みたいかと言われるとどうなんだろう

遠景が綺麗に見えるところの方が
孤独感が強まるかもしれない


電線にはカラス
寝ようと思う真夜中過ぎの二階からの歌声
私の生活には猥雑感が必要のようだ


(とんでもない入道雲がやがて雷雲になり
 とんでもない大雨が降るということが
 あまりない地域であることを感謝しなければと思う)



飛行機が音符のようだ

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