学校でTeamsを使うことにした。
うちの学校は双方向授業をするのにMicrosoft Teamsを導入することにしたという話。
あちこちの学校で生徒に対する学習保障をどうするのか,という課題が起こっているが,私の学校も例外ではない。
で,たまたまPCがよく使えるものだから,授業動画を作って配信する手順を周りの先生方に教える立場になった。
映像変換の方法だとか,クラウドの使い方だとか,そんなことの実証実験をくりかえす日々が過ぎていく。
そのうち,「双方向型授業ができないか」という話が来た。
世間ではZoomがもてはやされた。だが私はどうも腑に落ちなかった。
そもそも,生徒の顔が好き勝手に映ってしまう状況が好ましくない。彼らは好き勝手にスクリーンショットを撮り,SNSにばらまく人種だと私は認識しているからである。そんなことをされたら最後,事態の収拾がつかなくなる。
だが,この話はどのアプリを使っても回避できないと分かったとき,次なる関心はいかにセキュリティを保持するか,いかに安定して授業配信を行うかであった。
この2点でMicrosoft TeamsはZoomに勝っていると判断した。
Teamsは利用者のマイクのミュート状態にかかわらず,特定の画面をピン止めすることができる。つまり,先生が映っている画面を選択して強制的に全画面表示にすることができる。Zoomはこの点をマイクのミュート状態に依存するため,ミュートにしていない生徒が出た場合には,授業中であってもその生徒の画面が映ってしまう。これでは授業に集中できない。
また,Teamsはビデオ画面を拡大することができる。つまり,板書を任意に拡大して読み取ることができる。教員がうっかり小さな字を書いてしまっても,多少これでクリアできそうだ。そもそも,画質もZoomよりTeamsのほうがよい。
IDとPassをいちいち要求しないことで容易に使うことができるとされたZoomだが,セキュリティの点ではビデオルームのIDとpassはその都度発行したほうがよいとされる。だが,問題はこれをどのように生徒たちに逐一連絡するかである。こちらが発信したとしても,生徒たちがリアルタイムで見ている保障はない。決めた時間に決めたビデオルームに来てもらうことが手間はかからない。ならば,IDとpassを要求するTeamsを導入するほうが,導入に家庭で行ってもらう手間は増えるが,安全と使いやすさは確保できそうだ。
明日からは,全教員と全生徒に使ってもらうためのマニュアル作成の作業が始まるであろう。