見出し画像

【詞】蜃気楼、ゆめのかたち

ずっと前、ずっと前の夢をふいに掬ってみた
それは夜には消えてしまう 刹那的で
夢をここで飲み込んだら 心の底から喜べるかな
庭の蝉に急かされて 夏のすべてを掴みたくて


ねじる感情 うねる哀愁 
靄みたいな雲 鳥がその中へ
夢のかたち 夜はうんと
深い 深い 深い 深い

朝になって この世界は
蜃気楼になる気配を秘めて
時間は止まることなく 針は続く


夕日と猫の歩く先 そこは今を重ねた街
何年目かの夏が今年もそうして終わっていくから
夢をここで飲み込んだら 心の底から喜べるかな
眠る猫の目が光る 夏のすべてを掴みたくて


ねじる感情 うねる哀愁 
靄みたいな雲 夜が突き抜けて
夢のかたち 目の奥はそう
深い 深い 深い 深い

朝になって 蜃気楼 
それが幻でも何かを求めて
時間はそれでも止まることなく 針は続く


ずっと前、ずっと前の夢をふいに掬ってみた
それはいつでも消えてしまう 刹那的で
夢をここで飲み込んだら 前を向いて笑えるかな
そこで水面をゆらいでいる 蜃気楼を見ていた



昨日に続き新作になります!

蜃気楼ってミステリアスだな と思います。
夏の夜から朝に差し掛かる情景をイメージして作りました。


最近投稿した詞はこちらから!

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集