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マスク着用緩和、実は曲者だからけ

国としては、新型コロナウイルス感染症対策としてマスク着用を幅広く推奨してきました。
これが実質的には、同調圧力的に「マスク着用」することを押し付けてしまっている状況下になりました。

マスク着用を広く求めてきたことが、社会経済活動全体に暗い影を落としてしまったことは否めません。
知的障害や発達障害など障害者、呼吸器系の疾患をお持ちの方等の中にはマスク着用が難しい方が存在するのが実情ですが、それに対しての理解が極めて不十分なのが実情であります。国もその点に関しての発信が不十分でした。
業種別のガイドラインにおいて、マスク着用に関して「病気や障害でマスク着用が困難な場合は、個別の事情に鑑み、差別等が生じないように配慮する」という趣旨の文言が記載されている例が目立っていますが、昨年秋にれいわ新選組の天畠大輔参議院議員が問題提起したことがきっかけでした。

天畠議員は「筋緊張により顎が外れ、呼吸ができなくなるリスク」があり、マスク着用することは難しいという診断が医師からくだされております。
マスクしないことにより、美術館から入館拒否されましたが、その事例を文化庁と共有したところ、全国公立文化施設協会のガイドラインに「病気や障がいによりマスクの着用等が困難な来館者に対しては、差別等が生じないよう十分に配慮」の文言が追加されました。

3月13日からはマスク着用の推奨内容に変化が見られる見通しです。
「屋内外を問わず、着用するかどうかは個人の判断に委ねる」とする一方で、「通勤ラッシュ時など混雑した電車やバスを利用する際には着用を推奨」「各事業者が感染対策のため、利用者や従業員にマスク着用を求めることは許容される」とされます。特に後者は曲者であり、実質的に何も変化しない可能性も考えられます。これでは骨抜きです。
マスク着用要請の緩和に向けて「動く企業」と「動かない企業」の差が広がる恐れがあります。「動かない企業」は最後まで緩和しないことが考えられます。
海外では平時の経済活動に戻っていることから、これまでの感染症対策を一気に緩和して、「何が間違っていたのかどうかについてしっかり検証する」というところまでいかないといけません。中途半端な緩和は許されません。


昨年夏に新型コロナ陽性→就業制限と行政罰は違法・違憲と考え、令和5年4月14日に国・岡山県を提訴しました。争点は「新型コロナによる就業制限(ならびに就業しないことへの協力要請)が違憲かどうか」等です。 裁判にあたり皆様のご支援が必要です。 どうか、ご支援のほどお願いいたします。