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わたしの「しごと」について。自然と人との暮らし方と、そこにある”物語”を紡ぐこと

今日は、わたしの仕事の話をします。


よく「何をやっている人なの?」と聞かれます。親しい友人にすら聞かれます。

それほどに、今までのわたしは”職業”としての「仕事」を、かなり転々としてきていました。

(その、転々としてきたこれまでの人生略歴書はプロフィール記事のこちらです。よかったらご覧ください)


けれど一方で、特にノルウェー滞在を経てから一貫していることがあります。

それが、わたしがよくここでも書いている「自然と人との暮らし方を考える」こと。

常に自然との距離感を大切にしながら暮らそうと決めて、色々と模索中なこの頃。


そしてもうひとつ、自分に向いているのかな~という気がしており、かつ大切にしようと思っていることは「ストーリーテラーであること」です。

頼まれたことを単純にちゃちゃっと片づけてハイどうぞ!じゃなく、そこにある物語を汲み取り、自分なりに咀嚼して「しごと」に落としこむ。そして出来上がったストーリーを語ること。これがわたしの本来の「しごと」だと思っています。


そんな自分なりのポリシーに基づき、現在は大きく分けて3つの「しごと」を持っています。

・Webライター

・グラフィックデザイナー

・手仕事をする人


このうち、どれが「本業」なのかと聞かれると、ちょっと困ってしまう。

なぜなら、あなたの言う「本業」の焦点がどこにあるかによって、わたしの答えは多く変わってしまうからです。


収入で考えるのか、わたしが本当に”やりたいこと”で考えるのか、それとももっと別の要素のことを指しているのか。

いずれにせよ、今のわたしはこの3つのバランスをうまく取りながら、暮らしていこうとしている最中です。


しごと1:ライター

日々の暮らしを営みながら、自分なりに思うこと・考えたことを文字に落とし込み、発信する。

たったそれだけのことかもしれないけれど、この作業にとても魅力を感じています。


昔から「書くこと」が好きで、小学生のころの夢のひとつは小説家だった。残念ながらそこまでの文才はないにしても、字を読むのも書くのも好きなほうで、特に一時期は1か月に20冊以上の本を読んでいることもありました。

学生の頃、不定期に色々なプラットフォームでブログみたいなものを立ち上げては、日記のような散文のような文章を書き連ねていました。

大学に入ってからは、ほとんど毎日、日記を手書きでつけています。


とにかく、人と話すのも好きだけれど、自分の考えを一度文章に書き起こすことで「ああ、わたしは今こんなことを考えているんだな」と俯瞰できるところが好きなのかも。

だからこのnoteの文章は、けっこう自由な感じで書いています。


前置きが長くなりましたが、ただ”文章を書くのが好き”という理由で、以前からライターをやってみたいなと思っていたのは、ある。

まだ学生で右も左もわからないまま就活を始めた時期には、編集者を夢見ていくつかの出版社を受けたこともある。


今は自分なりに色々なことを経験し、また思うことも湧いてくる瞬間が多くあるので、世の中のすみっこにでもいいから、その物語を掬い取り、文章として書き残すことで何か世の中の役に立てることがあればいいなという想いから「しごと」としてライターを始めてみました。

特にわたしの経験や興味が、大衆向けじゃないとはいえ、これからの時代こそ知ってほしい「暮らし」を根底に置いたテーマに基づいていると自負しています(今までのnote記事はどれもそんな感じです)。

そういった話について興味のある方・コンテンツを作っていきたいな〜と考えている方がいれば、ぜひともお任せください。


特に興味のある分野・得意な分野は、

北欧&日本のデザイン(特に雑貨・インテリア・テキスタイル)/ 和菓子(日本の暦・行事も含む) / コーヒー(特にスペシャルティコーヒー関連) / リトアニア&ノルウェーとその周辺国について(文化全般) / オーガニック・菜食(3年ほど基本ベジタリアン) / 料理・季節仕事(日本&北欧・東欧)/ エシカル産業・サスティナビリティ / パーマカルチャー / 有機・自然農 / 手仕事(特に、日本の民芸&リトアニア含む東欧の手仕事)、 あたりでしょうか。

ざっと挙げるとこんな感じです。が、要は自然と人との暮らしに関わることなら、なんでも好き。ある商品や素材の生産過程とか、ひたすら調べるのも好きだし得意です。


今は主にウェブコンテンツのライティングが中心ですが、ゆくゆくは紙媒体、特に暮らしまわりの雑誌やZINEといった場所で寄稿・連載させてもらえたら、めちゃめちゃ嬉しいな〜。これは、今年のウィッシュリストのひとつでもある。


ポートフォリオとして機能するかどうかは微妙ですが、簡単な経歴・実績・プライスリスト(ざっくり)は、以下のウェブサイトに掲載していますので、ぜひチェックしてみてくださいな。



しごと2:グラフィックデザイナー(WEBデザイン勉強中)

実は3つの「しごと」の中で、地味に一番長くやっているけれど、これは趣味の範囲というか。

独学でやってきているので、わたしとしては大々的に「デザインやってます!」とは言わないようにしています。

もっとシンプルで素敵なデザインを素早くできる人は、世の中にたくさんいらっしゃるからね。


それでも、出会った人たちに「これデザインしてほしい!」と頼まれることがなぜか多く、学生の頃からイラレ&フォトショを趣味でいじってきたおかげで、こういう頼まれごと(名刺・DM・ポスターなど)には喜んで対応してきました。

現在も、ご縁があって商品カタログやチラシ、封筒などを定期的にデザインしています。

(クライアントの情報など載っているので、ポートフォリオには載せられませんが、どんなものを作っているのか気になる方は、連絡くださいな)


また、自分でこれまでに立ち上げてきた小さなプロジェクトたちのロゴやラベルもデザインしたり。現在の屋号”sumiyas”のロゴとかもそうです。

そしてこの、sumiyasのウェブサイトを作るという目的もあり、これまた独学でWEBデザインの勉強もしているところです。かなりゆっくりやっていますが、出来れば年内には自分のサイト、完成させたいなあ。

【2021/02/17追記:ホームページ完成しました!上のリンクよりどうぞ】


特に「デザインはご縁のある人限定」としているわけではないですが、身近な人たちのストーリーは感じとりやすいのと、自分をプロのデザイナーだとは思っていないのかな、今のところ。もちろん常にスキルのアップデートは続けています。

だからこそ、結構自由な発想(最低限のデザインのルールは理解しているつもりなのでその範囲)でやっちゃうけれど、かえってそれが依頼してくれた人にうけていることもあるみたいです。


しごと3:手仕事をする人

たぶん、わたしが今のところ「これが自分の役割かも」と思っている仕事はこれです。

やんわりと「手仕事をする人」としたのは、主に編み物(棒針・かぎ針)・草木染・縫物など、なかなか「これがメインです」とは言い難いから。


本当はもっと言えば「暮らしを楽しむ人」くらいにしたいのだけど、今の環境で出来ていることって、普段の料理に加えて発酵食品や保存食づくり、身の回り品の修繕くらいなもので、本来なら家庭菜園で食の自給もしたいし、コンポストボックスを作って野菜の切れ端などをゴミ箱に捨てるのを一刻も早く辞めたいと思っています。

【2021/02/17追記:コンポスト、はじめました!該当記事リンクは最後にのせますね】


日本にいるときはわりと出来ていたことばかりですが、今は都市部の(やや郊外よりとはいえ)アパートの一室を借りている状態なのと、冬の期間は育てられるものが少ないので、買ってきたローズマリーが窓辺にちょこんとあるくらい。外に置くとそろそろ凍ってしまいそうで。


なので、今は他の「しごと」と並行して、ちょっと時間を見つけては、主にリトアニア産のウールやリネンを買ってきて(色々聞けるので、直接お店まで買いに行きます)、自分が”暮らしの身の回りにあったらいいな”とおもう道具を、ちまちまと作りためているところです。

以前、編み物の話の中でも述べたように、手仕事という行為は素材や工程の空気や物語を作品の中に含んでい行く作業が、とても好き。


本来なら、これが自分にとって「役割だ」と思っているので、もっと早くやればいいんだろうけれど、どうもせかせかするのは苦手。

というより、結局どの「しごと」も、暮らしのベースに合わせて無理なく続けるのがわたしのポリシーでもあるので、たくさん作りすぎるのも、はたまた作ったものをまったく試さずに世に送り出すのも嫌なのです。


とくに手仕事で作った道具たちは、暮らしの中で長く愛されてほしいので、ちゃんと暮らしの中で役に立ってくれるかを、まず自分で使ってから、みなさんにも使ってもらえるのか考えます。

なので、いわゆる商品開発期間が長いのです。だけど、壊れても直しながら長く愛されるような道具を作りたいし、実際そうであってほしいのでこのスタイルを採用しています。


道具を作るための素材もかなり選んでおり、まず自然素材であること。そして、リトアニアにいるのでできるだけその国(もしくは周辺国)でつくられた素材を選ぶようにしています。

現在は主にウールリネンを扱い、暮らしの手仕事を作っています。


ウールは基本的に、リトアニア産。ときどきノルウェーやエストニア、フェロー諸島のを選ぶこともあります。

よくヴィーガンの方や動物愛護の観点から「ウールは動物の毛を搾取しているから着ない」という声を聞きますし、オーストラリアなど一部地域のメリノウールの生産過程で問題になっているミュールジング(羊の肛門周辺の皮まで刈り取ること)が行われている事実も承知しています。

なんだけど、少なくともリトアニアでは基本的にそういう事実は確認されていない(わたしが主に素材を買い付けているお店のうちのひとつは、Lithuanian Heritageという機関認証を受けています)のと、リトアニアをはじめ北欧産ウールはかなりしっかりしていて防寒・保温効果が抜群という点を、自分のこれまでに編んだ道具(アームウォーマーや手袋、セーターなど)で実感しているので、ぜひ求めている方がいればお渡ししたい気持ちがあるのです。


それにウールってあまり洗う必要がないのでお水の節約にもなるし、糸をほどけばまた別のモノを作り出すこともできる(編み物のすばらしいところ!)。そういう意味で、ウールはかなりエコな素材といってもいいんじゃないかな、と思うのです。

近年はヴィーガンにも人気な代替素材(人工皮とか、海洋プラスチックを再利用した素材とか)もあるけれど、結局そこに人工的な素材が使われることでまた地球を汚す可能性が生まれるのであれば、最初から小規模生産で安全に採れた自然素材、もしくは完全な自然からの恵みをいただいたほうが、長い目で見れば地球全体にやさしいと、わたしは思っています。


もうひとつメインで扱っている素材・リネン。かつてはリネン生産がさかんで高品質といわれていたリトアニアですが、現在はほとんど他国(フランス、ベルギー、ポーランドなど)のフラックス(亜麻)を輸入し、それをリトアニア国内で自社加工して糸にしています。

それでも、麻を育てるのには基本的に農薬が必要ないことや、広大な農地は必要だけど輪作が可能という点で農家さんへの利点もあること、そしてリネンが持つ性能の素晴らしさなどを考慮して、わたしはこの数年ずっとリネンを扱いたいと思い続けてきました。


リネンは、まず速乾性にすぐれています。なのでお洗濯の乾きがダントツに早いです。かつ抗菌性もあるので、頻繁にお洗濯しなくても大丈夫。

加えて、リネンは水に通すと強くなるという特性もあるので、かなり長持ちします。アイロンなどでしっかりしわを伸ばせばパリッとするので、お出かけ用の服や小物としても大活躍します。


そういう意味で、まだまだ品数は少ないですが、これからリネンを使った道具も増やしていきたいなと考えている次第です。

今はまだミシンを持っていないけれど、手縫いの静かな時間も好きなので、もしかしたら手縫いでやるかも。それはそれで、道具そのものが味わい深くなるし、糸がほつれても直しやすいというメリットもあるので、いいかな、と考えたりしています。


現在はBASEオンラインストアで、sumiyasの暮らしの道具たちを紹介しています。まだまだ始めたばかりですが、ぜひご覧ください。

また、個別のリクエストも柔軟に対応しますので、もし「こんなものがあったらいいな」というお声などを届けていただけたら嬉しいです。

【2021/02/17追記:現在、sumiyasの営業形態を、在庫制→オーダーメイド制に転換したいと考えています。理由などは追って別の記事にまとめますが、今のところ新規で追加生産の予定はありません】


ストアはわたしのnoteの「ストア」ページ、もしくは以下からご覧いただけます。




こんな感じです。わたしはそもそも飽き性なので、これくらい色々やりながら暮らすのが楽しくて好きなのかも。

もちろん生活のためにある程度の収入が必要ですが、それ以上はあまり望んでおらず、最初に記した”自然と人との暮らし”を意識し、常にそこにある”ストーリー”を求めながらも自分の時間を大切に、そして何でも楽しむというモットーのもと「しごと」をしています。


ちなみに今回、すべての仕事紹介で「しごと」とひらがな表記をしたのも、ガチガチなビジネスベースで考えていない、という理由が大きいです(でも主な収入源はここしかないので、それなりに仕事する必要はあるのだけど)。

だからこそ、この記事をお読みいただき、共感してもらえる部分がある方、なにか一緒に面白いことができそうだな、と思ってくれた方は、ぜひご連絡ください。お待ちしています。hello@sumiyas.com 


ホームページはこちら(プライスリストあり)↓


ここ数年の暮らしのヒントをまとめた記事(コンポストの話もあり)↓

わたしにとっての、ワークライフバランスの話↓


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