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フリードマンを見直した一冊

本書の概要

ノーベル経済学賞を受賞し、20世紀後半から21世紀初めにかけて世界に燦然たる輝きを放ったアメリカの経済学者ミルトン・フリードマン(1912‐2006)。しかし、この「巨匠」がじつは繰り返し日本に関する分析と発言を行なってきたことを、どれほどの経済人が知っているだろうか。日本のバブル崩壊とデフレ不況を予見し、金融政策の誤りや貿易摩擦、構造問題を語った数々の言葉に、いまこそ私たちは耳を傾けるべきであろう。「私は日本の資本主義に誤りがあったとは思わない」。フリードマンの対日分析を、新鋭の経済学者が深く掘り起こした衝撃のデビュー作。

上記のサイトより抜粋

本書のポイント

ミルトン・フリードマンといえば、(新)自由主義のシカゴ学派、マネタリストで「選択の自由」。経済学を批判する本を読むと、だいたいは批判の対象となり、さぞかし(新)自由主義的な視点から日本経済を語っていたのだろうと思いきや、あまりにまともな主張が多く、いい意味で期待を裏切る人だったのだろう。80年代に世界を席巻した日本経済特殊論に対する批判、90年代に入ってからの日銀批判、そして、ずっと継続して日本経済を観察して、実証的実務的な提言をずっとやっていた経済学者であった。
そう、じつは自由至上主義者かつ政策には踏み込まないフリード・ハイエクとフリードマンは混同しがちなのも本書を読んで気づいた。
また、インテリが評価しがちな共産体制に対してずっと批判的であり、自由経済を擁護し続けられるというのもというのも、フリードマンの偉大さの1つである。


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