本を彩る装丁の世界
◯です。
ぼくはよく本屋さんで表紙が良すぎて購入してしまうことがあります。
いわゆるジャケ買いってやつです。
内容は全然わからないのに、表紙だけで読者を釘付けにする。
一目惚れを本で体感することになるとは……。
見た目で判断してはいけないのだけれど、装丁からどんな本だろう?と考えるのもまた一興なのです。
そんなたくさんの出会いを期待できる本屋さんや古本屋さんは聖地といっても過言ではないのです……。
今回は、そんな装丁が個人的に好きな本を数冊ピックアップしてみました。
デザイン集や画集は最高な装丁が確約されているので、あえて除外します。
WIRED vol.37 BRAVE NEW WORLD
なんだかんだ言ってこの装丁が一番好きかもしれません。
大柄な人が狭い窓のようなものいっぱいに閉じ込められ、なおかつカメラで監視されている。
ただ外は希望に満ち溢れたかのような青色と、未来溢れるBRAVE NEW WORLDというタイトル。
このWIREDはちょうどコロナウイルスが流行した頃に発売されており、その時代にとてもマッチする装丁になっているのです。
この男性?の絵も秀逸で、体が箱のようになっており息苦しさを感じます。
ただ、本の内容はこれからの時代を考えるもの。
そう思うと、ちょっと未来的に見えてきませんか。
深夜特急
言わずと知れた名作です。ただカミングアウトするとまだ読んだことがありません。
ただ、このちょっぴりレトロな雰囲気の装丁がたまらないのです。
そしてこの疾走感。夜を走りたくなるような衝動に駆られます。
この文字のフォントもたまりません。この文字があるからこそ、なんだかレトロっぽさを感じるのかもしれません。
この装丁を一言で表すなら、思い出でしょうか?
relax 66号
relaxという雑誌の66号。
こちらはぼくの大好きなゲーム、動物番長が表紙を飾っているのです。
動物番長の好きなところは、やはり箱庭のような可愛さと残酷さ。
それをなんだかオシャレに表現しているゲームなのです。
そんなゲームをモチーフにしている装丁。最高すぎる……。
ちなみに内容も時代感があって最高です。
宝石の国
宝石をモチーフとした漫画作品です。
その内容から、きらびやかな装丁が特徴的です。
この作品、装丁が美しすぎて前情報なしに衝動買いしました。
結果、漫画作品の中で一番作画が好きでした…。至福です。
各巻圧巻されるほど美しく、そして儚さもある装丁がもう最高なのです。
もちろん漫画の内容も面白いのでぜひ。鬱ですが。
荒川アンダーザブリッジ
この漫画のすごいところは、各巻で装丁が全く違うところです。
表紙を飾るキャラクターごとに、雰囲気そのものが変わることが特徴です。
装丁が変わるのはたくさんありますが、タイトルやテイストそのものが変貌するパターンはとても斬新で新しく、新たな視点を教えてくれました。
新刊を待つたびに、次はどんな装丁になるだろうか?とワクワクしながら待っていました。
ギャグとシリアスが混じっている感じで、笑いあり涙ありの内容となっています。
それを彩る装丁が、何よりも作品の良さを物語る。
装丁は見ているだけで楽しい
今回は最初にお話したように、図録などは除外して雑誌や漫画本よりの紹介となりました。
図録やデザイン本って高額で手を出しづらいイメージがあるかと思いますが、雑誌などは比較的手に入れやすいし、本屋さんでもよく見かけることができます。
装丁の良い本は飾るもよし。読みまくるのもよしです。本なのだから。
装丁が良いと、不思議と愛着もわいてきます。
だから紙の本はやめられない……。