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特許法 分割出願における特許文献の追加

 親出願を出願分割(特44条)して、複数の子出願の権利化を目指す場合、親出願の課題と子出願の課題が異なる場合があります。

このような場合、子出願の【発明が解決しようとする課題】には、当初明細書に記載された課題・効果に記載された内容のうち、子出願に適した内容を記載することになります。

ただし、その場合、【先行技術文献】として、子出願の課題に対応する特許文献を探して記載しておくべきです。子出願の課題に対応する特許文献とは、子出願の進歩性が認められ易くなる先行技術文献のことです。

審査基準によると、この先行技術文献を発明の詳細な説明に追加する補正は、原則として、新規事項を追加する補正には該当せず、適法な補正とされています。

2.3.1 先行技術文献情報を追加する補正についての判断
 先行技術文献情報を発明の詳細な説明に追加する補正は、新規事項を追加する補正には該当せず、適法な補正である。また、先行技術文献に記載された内容を発明の詳細な説明の【背景技術】の欄に追加する補正は、新規事項を追加する補正には該当せず、適法な補正である。しかし、請求項に係る発明との対比等、発明の評価に関する情報又は発明の実施に関する情報を付加したり、先行技術文献に記載された内容を追加して第36条第4項第1号の記載要件についての不備を解消したりする補正は、新規事項を追加する補正に該当し、不適法な補正である。

https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/patent/tukujitu_kijun/document/index/02_0103bm.pdf

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