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箱根駅伝の宣伝効果

これほど「箱根駅伝」が有名になれば「宣伝効果」があるのは誰しも想像が付くと思います。大学名、個人名、所属学生/教職員/OBOGの誇りや愛着などにも影響が大きくあります。他にもメーカー、関連企業にも大きな効果をもたらすことが知られています。

神屋も以前、雑誌に寄稿させていただきました。


「宣伝効果」に関して有名な論文があります

本学の箱根駅伝のメディア露出の計測と広告費換算:2007~2009年の推移」山田満(2010)、順天堂スポーツ健康科学研究1巻4号

2013年箱根駅伝における順天堂大学の主要メディアへの露出計測と広告費換算」山田満(2014)順天堂スポーツ健康科学研究 第 6 巻第 1 号

メディア、特にテレビと新聞を中心とした調査、計測になります。大学が箱根駅伝出場を通じ、得られる宣伝効果を広告費換算されたもの。これにより大学の参入モチベーションは相当喚起されたことと思われます。

同様に受験料収入の増加や定員割れ大学による受験生の確保。大学のブランド強化や認知度獲得など様々な意図が見えてきます。

もちろん支援される学生たちにとっても非常にうれしいありがたい状況で、競技力を伸ばす/マネジメントを伸ばす格好の場となります。

★★

現在は論文発表当時よりフィールドが箱根駅伝だけでなく、その予選会の生中継や全国放送、SNSの拡散に因って拡大していき、予選会から箱根駅伝出場を目指す大学にもメリットが増大しています。

上記の論文はほんの数年前でしかないのですが、現在だとこれに加え、ネットでの影響力も大きいです。

この辺は研究されつくしている訳ではないですが、全世代へ向けては従来のメディアが、若い世代への拡散力にはSNSを中心としたネットが影響力を大きく持つのではないでしょうか?

★★

箱根駅伝出場を果たしている大学だけでなくファンがついている、期待感がある大学ではSNSやブログを中心に「大学名」と「選手」の名前や写真が投稿され、「予想」や競技会などの結果が掲載されたりし話題とされます。

そういった投稿が拡散され全国に届きます。これは現場で一番実感するのがスカウト。人気チームを高校生は良く見ている。親近感を強く持っている。それに対しいくら強いチームでも、まして無名の途上チームでは興味を持つ段階で大きく出遅れている。「認知度」が低いとも言えます。

また学内においても以前だと、箱根駅伝出場など大きく結果が出た時に注目されていたのが、最近ではSNSで注目するきっかけがあるかないかが大きな要素となります。

それに加え期間も、昔は箱根駅伝実施期間及び、その直前の取材などがメインでしたが、現在は年がら年中。競技会だけでなく、日頃のSNSなどの発信、新入生情報や注目選手なども日々登場していきます。

★★

時代やツールの発展、変化とともに「宣伝効果」や「投資価値」を測る指標なども大きく変わっていきます。投資する側やコンテンツを制作する側がそのあたりを読み違え目的がはっきりせず「効果」を理解していなければ投資は進まないし価値は高まらない。

学生もそういった「効果」を十分自覚し、活かしていくことで、将来の大きな財産となるでしょう。箱根駅伝の人気は様々な要因で高まり、これからもよほどのことがない限り益々高まり続ける可能性が大いにあります。

~参考に~


箱根駅伝に出場する・しないの大きな差
2016.10.17/大学WEB広報WORK SHOP
 同サイトではこのようなSNSと情報に関する調査もあります。上記の私の所感の裏付けにもなる調査です。


インターネットで得た情報はどれほど「シェア・拡散」されているのか2017.6.1

箱根駅伝がコース地域にもたらす観光経済効果
  東洋大学国際観光学科卒業論文要旨 児嶋紗衣
→「箱根駅伝における観光経済効果」について検証


2013.12.6/Business Journal/高橋大樹/株式会社デファクトコミュニケーションズ代表

様々な"箱根本"やガイドも出ているのも大きな宣伝効果です。強豪校にのし上がれば大学のブランドもけた違いになります。

この「ブランド」も必ずしも大学のブランドとは一致しなくなりつつありますね。背景としての大学ブランドは大きいですが、チームブランドが構築できたチームは強いです。あとから追いかけようと思うとその倍、3倍4倍と努力や工夫が必要になります。


★★★(加筆:2018.10.15)

宣伝効果も多様になってきました。ただ大学の知名度を上げるだけでなく、どうブランディングするのか?それを得て、どう他のコトに結びつけ、活用していくのかも問われる時代となりました。

時代と言っても昨年から1年しか経っていませんが、それでも昨年と大きく隔たりがあり、変化してきたように思います。

今後も益々箱根駅伝及び大学駅伝から目が離せません。


★★★(加筆:2024.11.25)

最近は選挙においてもネットの影響が大きく取り上げられていました。今までも実際には相当な影響があったのですが、それが更に加速、顕著に。もしかしたら全体の趨勢を決定つけるほどの影響が実感できたことが大きいのかもしれません。

世界を見渡せばいくらでも事例はあったのですが、どんどん身近に、そして頻度が増えていくかもしれませんね。

さて、箱根駅伝はすでにプラットフォームが大きくできあがっているため、どちらかというとそこに「乗っかっていく」戦略が取れますが、地方の駅伝やビジネスなど、そういったプラットフォームがない、まだまだな場面ではプラットフォームを作りにいくのか、違った戦略を模索していくのかも考える必要がありますよね。

神屋もまだまだ研究を続けています。


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神屋伸行/加古川優考塾/走遊Lab代表
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