【おすすめ本】主日ミサに行ってきた│2種のパスタと3冊の本をレビューする【評論】
主日のミサ
今日は主日のミサに与ってきた。家を出るのが遅く、時間ギリギリで自転車を飛ばした。今日は人が多く、駐車場もいっぱいで、何事かと思った。狭い駐車場に駐輪し、くぐり抜けて教会に入ると、もうミサの入る3分ほど前だった。自転車を飛ばした為、汗が次第に顔に上った。ミサ中何度も、汗が垂れ落ちてきて、目に入らないように拭おうとしたが、典礼聖歌を両手で持ち歌う中で拭うのは至難の業だった。また、神聖なミサ中にハンカチでゴシゴシやるのも気が引け、空気を読みながらの汗拭きだった。しばらくの間、汗が滴り苦痛を感じたが、これは神に喜ばれるのだろうかと考えた。家を出るのが早ければ、この苦痛は受ける事はなかった。喜びも怒りもしないだろうというのが結論だった。
本日のミサは、感謝の賛歌(サンクトゥス)が歌う曲に含まれていた。好きな曲で、普段も一人でYouTubeを見ながら歌っていた為、この曲だけははっきりと歌えた。今日は人が多かったが、曲によっては外国人の方は歌えないのか、非常に歌声の声量が小さい。だが、この曲だけは極めて盛大に歌われた。僕以外にもこの曲を好きな人が多いのだろう。
また、聖体拝領の時に、僕は祝福をして貰ったのだが、信者の方で、古いやり方で拝領して貰っていた方がいた。今のところ、これに関して価値判断出来る立場ではないが、印象に残った。特に、今日は神父さんのフレンドリーさも印象に残り、この場に慣れてきたのを感じた。相変わらず、日曜の朝から楽しく歌って過ごせる事に魅力を覚えた。精神衛生にもかなり良い影響を及ぼしているだろう。
ミサ後、洗礼を受けるに当たっての勉強期間ということで、シスターさんと話した。といっても、今日はレクレーションのようなものであった。「人は何故死ぬのか」という事を考えるのを宿題に出された。無論、生物学的な話ではなく、死の意味を考える、意味論的な話である。僕は、イデア論的考えを口に出すのを躊躇った。シスターさんの前では、僕の哲学などいかにも軽いように思えた。一通り話を聞いて、自転車に乗って帰ることになったが、時刻は13:30頃で、昼食を食べていなかったので、サイゼリヤに立ち寄った。
サイゼリヤ評論
かなり混んでおり、席に着けるまで時間がかかった。料理は、チキンの乗ったサラダと、ペンネアラビアータ、カルボナーラを注文した。
正直、最初にペンネを口に運ぶと、これが主食では満足できないのではないか、と思った。味わいが欧風すぎて、日本人の主食に求めるものとは乖離していたように感じた。しかし、一旦海外の食べ物と受け入れて食べ出すと、途端に美味しく感じるようになった。Xのポストでは、さすがに点数を付けるのは叩かれるのではないかと差し控えたが、ここでは点数を付けよう。点数は重要だ。相対比較において、顧客に重要な情報をもたらす。あくまで、僕の主観ではあるのだが、レビューとはそういうものだ。91/100。絶品だった。
そんなわけで、実はペンネでだいぶ満足してしまっていたのだが、引くに引けなくなって二皿目を注文した。カルボナーラはペンネ程は感動しなかった。チーズの味わいが好きだったので、うまく評論したかったが、適当な言葉が見つからなかった。今思うと、塩味で表現すべきだった。全体的にとろみがついたソースが絡み、従来のパスタと違った食感を楽しめた。85/100。かなり美味しかった。
ところで、初デートでサイゼ問題に片がついた。こんなに美味しい店にデートで行けないのは可哀想だ。2000円の食事がしたいならそうすればいいし、5000円でも同じなのだが、シンプルに食事の味を分かっていなさすぎる。サイゼリヤはかなり高水準で、味だけで評価すれば当然デートに値する。実際には、店の雰囲気(つまりオシャレさ)も評価対象になるので、そこでリジェクトされるのはある意味で仕方がない。ただ、そういうものに無頓着なら、サイゼは最高の店である。むしろ、豚に真珠を与えてはいけない。味が分からない人を連れて行く時は、却ってサイゼに行くべきでない。そういう人は値段だけで品質を評価するからだ。
おすすめ本
そういう事をしながら過ごし、家に帰った後は本を読んで過ごした。今日読んだのは、「聖書-使徒言行録」と、「経済学を学ぶ」、「テスカトリポカ」の三冊を少しずつである。
「経済学を学ぶ」は極めて優れた新書だと思った。経済の構造について論理的に説明がなされる。冒頭から、紙幣が発生するまでの過程を分かりやすく解説していた。鋳貨の測量を行って、鋳貨の価値保証をする為の銀行券が紙幣になった、という説明は目から鱗であった。また、地方の辺境、特に村において、なぜ東京のように、こじんまりとした映画館やパチンコ店などがないのかについて、明晰に説明されていた。情報はぎっしりとつまり、それでいて分かりやすい。知らない事を知る快感を久々にたくさん味わい、とても良かった。
「テスカトリポカ」は本当に面白い。メキシコの麻薬カルテルのトップであったバルミロは、対立カルテルによって兄弟達を殺され、カルテルは壊滅に追い込まれる。命からがら逃げ出し、日本に行き着き、復讐の為に壮大な計画を練り上げる…という小説。話の残虐さにもかかわらず、読んでいて不快感を感じるどころか、爽快感しかないのは不可思議だ。作者の小説を読ませる技量の高さに感心してしまう。神話に裏打ちされた暴力は、世俗的なようで、どこか聖なるものを感じさせる。登場人物が皆安っぽくなく、重厚さを感じさせる。クライムノベルにハマってしまいそうだ。
「使徒言行録」は9章から16章ぐらいまでを読んだ。イエスの復活を見た使徒たちが、宣教を行う様子を記録したのが使徒言行録である。使徒たちは病気を癒やし、割礼で論争をしたり、サウロは回心し、宣教を行う。パウロがゼウスと崇められ、捧げ物を受けそうになるシーンなどはとても興味深い。それだけの力がかつてのキリスト者にはあったのだと思うと、僕も信仰を強く持ちたいと思う。パウロは、その功績からしても、神から選び出されたのは(-非信者向けに-神がいると仮定すれば、)確実であろう。宣教の話は、実に生きた人間を感じられ、親近感が沸く。
ということで、充実した日を過ごした。それでは。