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読書が好きになったきっかけ

フリーランスの庭師です。

庭師になり電車通勤をしなくなってからはめっきり読書をしなくなってしまったのですが、フリーランスになって時間が取れるようになったので最近は読書をしています。

IT企業に勤めていた頃はスマホも無かったし、毎日通勤時間に読書をしていました。満員電車では新聞を読めないので文庫本が最適でした。

子供の頃から読書は好きだったのですが、好きになったのにはきっかけがありました。

それは小学校の高学年だった頃の話。

その時の担任は若い女性の先生でした。
当時は学校全体で読書を推奨していたのですが、時代は昭和です。子供たちはみんな遊びに夢中で、読書なんて一部の本好きの女の子しかしていませんでした。

そこで担任の先生は考えたのですね。

「これから一年、読書の競争をします。」

それまでほぼ漫画しか読んでいなかった私は、「はぁ~!先生何言ってるんだ?」くらいにしか思っていませんでした。

ところが真面目な子がいるんです。すぐに読書を始める子が。私は怪獣図鑑くらいしか読んだことが無かったので、先生の作戦には乗りませんでした。

すると先生が次に打った手は、月に読んだ本の冊数をグラフにして教室に張り出すというものでした。

これには参りました。私は学級委員長でしたし、何よりも負けず嫌いでした。

『岡本賢治  0冊』

小学生とはいえプライドもあったので、晒されることに耐えきれず、「本を読む!」と決意をしました。

とはいえ今まで本を読んでいなかったので、何を読んでよいか分かりません。そこで友達にお勧めを聞くと、「これ面白いよ」と勧められたのが小説の『怪盗ルパン』でした。

当時テレビでアニメの『ルパン三世』が放送されていたので、読書を始めるにはもってこいでした。

読み始めると面白くてあっという間に読み終えてしまいました。その流れで今度は『ルパン対シャーロック・ホームズ』を読むと、これまた面白い。立て続けにシャーロック・ホームズの本を読みあさってしまいました。

推理小説にはまった私が次に手をとったのは、江戸川乱歩の作品です。これもかなりの作品を読みました。

こうしているうちに、月に読む本の冊数は伸びていき、友達との競争が激化していきました。

「けんちゃんは今何冊?」
「俺は今5冊目の半分くらい。○○は?」
「僕は今3冊読み終わった。」
「おー! 1.5冊差、1.5冊差。俺が勝ってる!」

なんて会話をしていたものです。

こうして担任の先生が考えた作戦は見事に成功し、我がクラスの読書率は格段に上がったのです。

そして一度目覚めた読書願望は止まることを知らず、中学生になっても続きました。

中学生になるとSF小説にはまりました。小松左京さんの『日本沈没』や眉村卓さんの『ねらわれた学園』、そして星新一さんの作品といった日本人作家の作品を数々読みました。更にはロバート・A・ハインラインの『夏への扉』やアイザック・アシモフの『わたしはロボット』等の外国のSF小説も読むようになりました。(夏への扉は難しくて大人になってから読み直しました)

ここまで本好きになると、変化が現れます。

それまで勉強で得意だったのは数学でしたが、見る見るうちに国語の成績が上がっていきました。

そして大学も理系ではなく文系に進むことになりました。

読書は国語力を上げるし、考察力も上がると思います。そして情緒も安定すると思います。きっかけさえあれば読書好きに慣れます。

世の中のお父さん、お母さん。子供を読書好きにさせましょう。きっと良い子に育ちますよ。

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