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行き渋りがある子どもの気持ちを理解しながら聞く

行きたくないをチャンスに

「学校に行きたくない」

長期休み明けは不安になることでしょう。ニュースでも不登校の話題が増え、自治体の教育長から「無理をせずに休むことも大切です」とのメッセージ。

「行きたくない」と言ったら、ただ休ませればすむ話でしょうか。休むと決断したらどうしたらよいか。そんな不安は依然残るかと思います。

しかし、子どもへの関わり方を意識すれば、このピンチはチャンスにもなりえます。

以前担任をしていた子も同じように不安を抱え数日は休みましたが、親御さんの働きかけ(担任である私もがんばりました笑)により、9月中頃には今まで通り、授業を受けることができるようになりました。

夏休み明けの前後は数日ですが、子どもの学校生活はまだまだ続きます。本記事では、「学校に行きたくない」と感じた後の、子ども(や学校)との関わり方について書いていきます。不安が少しでも軽減されることができたら嬉しいです。

気持ちを否定しないことから

行き渋りをチャンスにする上で、最も大切なのは子どもの本音を把握することです。うわべの対策をしたところで子どもの心は晴れませんし、すぐに違う問題が起きるでしょう。

でも学校が中心のリズムの中では、本音は見えにくいです。なぜなら、慣れがあるから。くさいにおいも慣れてしまうと、嫌だという気持ちを感じにくくなりますよね。

だからこそ、長期休み明けは本音を把握するチャンスなのです。

では、本音を把握するためにどう関わればよいか。ありきたりですが、子どもの気持ちを否定しないことです。

「学校に行きたくない」の裏には「同じクラスの子が嫌だ」「勉強が難しい」「宿題やっていない」などのいろんな気持ちが子どもの心にはうずまいているかも知れません。

気持ちに良い悪いはありません。正解・不正解もありません。なのに、大人はついついコメントしたくなります。最悪の場合、さんざん否定したあげく自分の気持ちを押しつけたり。

「学校行かないでどうするの?勉強分かるの?ってか、あなたが行かないと私も仕事できないじゃん。お金なくなっていいの?ご飯も食べられないよ。甘いこと言っていないで、行きなさい!」

こうやっていうと、ますます子どもは本音を言わなくなります。

本音を言ってもいい。子どもがそう思えるように、まずは気持ちを否定しないようにしましょう。

否定ではなく、把握

否定をせずに何をすればいいのか。必要な対応は「理解を示しながら聞く」です。

先ほども書きましたが、大切なのは本音を「把握」することです。つまり、子どもが何に対してどう思っているのか。どうしてそう思うのか。何はよくて、何は嫌なのか。を把握することです。

そして子どもを詳細に把握することは、担任の先生やスクールカウンセラーの先生や場合によっては病院の先生に相談する際にも大きな助けとなります。

しかし、ただ単に聞くとそれは「尋問」のように感じてしまいます。とはいえ、全肯定しながら聞くと子どもは「これでいいんだ」と考えを変えにくくなります。

だから理解しながら聞くのです。「そういう状況で〇〇と思ったんだね。確かにそう思っちゃうのは分かるよ。」

そうやって理解しながら聞くと、相手の気持ちの流れが分かります。気持ちの流れが分かると、その流れのどこで手立てをうてばよいかが見えやすくなります。

否定でも肯定でもなく、理解。把握は子どもの気持ちの理解から始まります。そうやって子どもが話を聞いてくれると思えば、他の困ったときも話をしてくれることでしょう。

大人に情報共有

把握の次にすることは、情報の共有です。つまり、家族、学校の先生など子どもに関わる大人にも得た情報を共有しておきましょう。

特別に対応をしなくても、状況が分かると子どもの見方が変わります。見方が変わると感じ取れる情報も変わってきます。対応の有無に限らず、情報は共有しておいた方がよいです。

ただし、注意点があります。子どもに情報を教えても良いと言ったときに限ります。いじめなどの身体的・心理的に危機的な状況の場合をのぞき、子どもの許可がなければやめましょう。

口が軽い人にはなかなか相談しにくいですよね。だってだれに伝わるかわからないから。それは子どもも同じです。信頼しているからこそ話したのです。

逆の場合もあります。子どもの中には、先生には言えるけど親には言わないでという内容もあります。そういう場合は無理に聞き出そうとしない。そういう内容もあるのです。

そしてこれは感覚的なものですが、子どもが「情報共有していいよ」という場合、暗に「助けて欲しい。気付いて欲しい」というメッセージが隠れている気がします。

情報共有をして、いろんな大人で子どもを育てていく気持ちが大切です。子どもを心配しているのはあなただけではありません。あなただけで背負い込む必要もありませんし、あなただけの価値観で育つのは、それはそれで危険な気がします。

まとめ

否定せず、理解しながら聞いて、情報共有。文にするとこれだけですが、意識するかどうかが非常に大きな差となります。

夏休み明けの「学校に行きたくない」

一見すると、不安の幕開けかもしれません。ただ、本音を把握するには絶好のチャンスです。だって、自然と学校の話しも切り出しやすいじゃないですか。

子どもは不安でいっぱいです。だからこそ親御さんも一緒に戦ってあげましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。何かの参考になれば幸いです。素敵な一日をお過ごしください。

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夏休み明けだけでなく、子育ては24時間365日です。本当にお疲れ様です。私も絶賛子育て中です。

理想論でもなく他人事でもない。現実の自分事としての日常の親の在り方はこちらにまとめてあります。読んだ後には子どもに対して優しくなれることでしょう。

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