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きれいなアプリケーションを作れる文化をビジネス的な必然性をもって作りたい
こんにちは、ニトエルのnoteにご訪問いただきありがとうございます。ニトエルは大手製造業の調達DXを支援するSaaSを提供するスタートアップです。
アーリーフェーズのスタートアップにはどんな人が、どんな想いでジョインしているのか? 実際にどういう働き方をしているのか、外からはなかなか分かりづらいのではないでしょうか。
そこでニトエルで働くメンバーにインタビューをしました。第4弾はソフトウェアエンジニアの八木さんです。
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八木 塔偉 / YAGI, Toui
大学卒業後、テモナに入社。ECシステムの保守チームリーダーを経験後、Speeeに転職。新規サービスの立ち上げにベータ版リリース時から参画し、プロダクトエンジニアとして開発に従事。リードエンジニアとして開発チームの組織課題の解決、認証基盤の移行などに従事した後、ニトエルに参画。
なぜエンジニアになろうと思ったのですか?
しょうもないことで言うと、学生時代は、初対面の人とたくさんしゃべる様な仕事をあまりやりたくないな、それよりも黙々と考えてできる仕事が良いなと思っていました。
あとは、大学時代に量子力学の研究をしていてレーザーを作っていました。ものづくりは好きだったんですが、ものを作る以外の業務がとても多くてそれがすごくめんどくさかったんです。例えば機械を買うために何社も見積を取ったりとか、レーザーの機械はすごい高いので買って良いかの承認をもらわなきゃダメだったり、そういう仕事がまわりにいっぱいあってとても手間だったんです。
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コトに向かう「以外の」作業がとにかく嫌だったんですね
当時は、そうでしたね。でも結局向かう先はお客様だし、しゃべった方が課題解決が早いこともたくさんあるって、いまでは分かっているので、考えも変わってますけどね。
あとソフトウェアが良いのはPC1台あればなんでも作れるところですね。新しい機械を買わなきゃ出来ないとか、扱う機械を壊さない様にとか、なかなかやりたいことをライトに試せないんです。
でも、ソフトウェアならどんどん試しながら作っていけるし、そうやって試行錯誤した知がやればやるだけ貯まっていって財産になりますよね。それがとても良いなと思って、エンジニアになろうと思いました。
SWEになろうと思って、どういう風に会社を選んだんですか?
新卒の時は「自分一人で何でも作れるフルスタックエンジニアになれる環境」を会社選びの基準にしていました。それで入った会社で実際に経験を積んで、ある程度なんでも作れると思えるくらいに成長はできたと思います。でも、ソフトウェアのモノづくりって1人で作れるものには限界があるじゃないですか。特にいまの時代は、チームでモノづくりをするのがメインですよね。
だから次はきれいにアプリケーションを作れる環境、チームで開発生産性の高いモノづくりができる環境でモノづくりをしようと思って、チームでかっちりモノづくりをしている会社に転職しました。
そこではリードエンジニアとして、開発からPdM的なことまでやらせてもらいました。その中でチームでのアジャイルなモノづくり、デザイナーとの協業、リードエンジニアとしてどうふるまうべきかなどを学べたと思います。
リードエンジニアとしてどうふるまうべきかって例えばどういうことですか?
例えばチームメンバーに何を伝えるべきかとか、エンジニアじゃない人にどう言語化して伝えればプロダクトを一緒に成長させていけるかとか、そういうことですね。
そこからなぜ転職を考えて、なぜニトエルに転職したんですか?
転職しようと思ったのは、自分が学んだことをアウトプットしながら文化やプロセスを作りたいと思ったんですけど、そういう環境を得ようと思うと、既に出来上がってる会社だと運ゲーの要素が大きくなってしまいます。
1から新たなチームでプロダクトを作っていく機会がそもそも多くないし、そういう新しいプロジェクトが立ち上がった時に、たまたま自分が空いてないといけない。もちろん自分でそういう環境を取りに行くのが大事というのは大前提ですが、それでも今のポジションを代わりにやれる人がいないとか現実的な制約もあるので、運の要素を除外しきれないので、それを待ってられないなと思いました。もちろん、既存の組織で多くの人を説得しながら会社や開発の文化を変えていくということもできるんですけど、新しい環境でやった方が早いなと思って次はスタートアップに行こうと決めました。
ただ、スタートアップであればどこでも良いわけではなくて。アプリケーションをきれいに作っていく文化やプロセスを作りたいと思っていたので、事業が伸びているスタートアップが良いなと思っていました。
その中でなぜニトエルを選ばれたんですか?
アプリケーションをきれいに作る前提には、事業が伸びていることがあると思っています。事業が伸びているからこそアプリケーションを継続的に育てて行く必要性が生まれるし、継続的かつ効率的にアプリケーションを育てるためにアプリケーションをきれいに作る必要があります。だから、アプリケーションをきれいに作ることにコストをかける蓋然性は事業が伸びていない状況では生まれないと思っています。
それよりも汚くても良いとは言いませんが、きれいにすることにコストをかけるよりスピーディーに試していくことの方が重要です。開発的な文化や組織、仕組み作りというのはそれをきれいに作るためのプロセスなので、事業が伸びているスタートアップである必要があるなと思っていました。
ニトエルは事業が伸びていたし、同じ様な事業をやっている会社もなかったし、技術的なハードルの高さもチャレンジングで面白そうでした。あとは、それを一緒にやりたいと思える人達と働けるというのも重要な要素だったので、代表の辻やPMの水野と話して、この人たちとなら一緒にやりたいなと思えたので、迷わずに転職できましたね。
ニトエルの仕事で特に楽しいことはなんですか?
顧客と話した内容を元にニトエルとしてどういうプロダクトを作るのか、をまわりのエンジニアと話している時が特に楽しいですね。
もう少し具体的に教えて頂けますか?
エンタープライズアプリケーションってカスタマイズに寄ろうと思えば簡単に寄れます。顧客の要望をそのまま作ったらカスタマイズになりますし、いま既に使っているお客様がいるので、安易に機能を変えるのが難しい面もありますから。そういう前提で機能開発をするとなると業務を抽象化する難易度がとても高くなります。だから、エンジニア陣で議論して「これだ」という適正な抽象化を見つけるのがとても楽しいです。
「適正な抽象化」についてもう少し教えていただけますか?
プロダクトを使ってもらう時にユーザーの立場で考えると、具体性や個別性が高い方がユーザーは直感的に理解できます。
ユーザーに言われたまま機能化したら、ユーザーはイメージを持ちやすいし、その状態がもっとも具体的で個別性が高いということですね?
そうです。ただ、それで愚直にSaaSを作るととんでもないプロダクトになってしまいます。具体って人によって違うものなので収拾がつかないですから。
特にSaaSのプロダクトを作っているエンジニアにとって大事な仕事は、使いやすさと育てやすさの良い塩梅を見つけることだと思います。エンジニアとしてきれいなコードを書けることは大前提で、使いやすさと育てやすさについてちょうど落としどころを見つけるのがエンジニアの仕事だと思っていますし、それを実現するために抽象化しすぎてもダメで具体的過ぎてもダメなので、適正な抽象化が必要だと思っています。それを見つけることに楽しさを見出しています。
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ニトエルにはどんな人がいて、どんな雰囲気ですか?また好きなところはどこですか?
なんでもできる最強な人が多いなあというイメージですね。でもそういう人が多いのにチームや雰囲気がやわらかいですね。ひとりでも突破できる人が集まっているのに、それぞれがお互いの話をちゃんと聞く傾聴力がある人が揃っていると思います。
好きなところは各々のプロフェッショナリズムが全面に出ているところですかね。
プロフェッショナリズムについてもうちょっと詳しく教えて頂けますか?
お金をもらっている以上みんなプロだと思うんで、当たり前と言えば当たり前のことなんですが、各々のこだわりや特性がちゃんと顧客やプロダクトに向いているということかなと思います。
個々の成長も自分のキャリアも大事なことですし、自分の成長にベクトルが向いていること自体は良いことだと思うんですけれども、一方で最終的にはお客さんに価値を提供するのがプロとしての責務だと思います。ニトエルは、技術へのこだわりが目的化したりせずに、ちゃんとお客様への価値提供にこだわっているというか、そこを見て仕事をしているのが好きなところですね。
ニトエルにはどんな人が合っていると思いますか?
難しい問題を解きたい人が良いんじゃないですかね? 1社毎の規模が小さくてアカウント数でお金をもらうタイプのSaaSに比べると、エンタープライズアプリケーションは各社毎の要求ハードルが高くなります。
その状況ではややもすると、ひとつのお客さんの運用だけを考えたカスタマイズ的な機能開発に陥ってしまいかねないと思います。ただそれではプロダクトが成長していきません。
個社の要望をただそのまま実装するのではなくて、きちんとプロダクトが成長できるモノづくりをしていく必要があります。そこまでやろうとすると仕様や設計を考えるのが難しくなります。そういう難しい問題を解くことを楽しめる人が合っているんではないでしょうか。
どういう人と一緒に働きたいですか?
コトに対する解釈をちゃんと持って働く人ですかね。とくに解釈をしないまま既存のライブラリを組み合わせて開発するだけでも、今の時代、無限にプロダクトは作れると思うんです。でも、それぞれのライブラリにはそれぞれできた背景があって、想定しているユースケースがあります。
顧客ヒアリングも同じで、ヒアリングをすると要望はたくさん出て来ます。それを言われた通りに作ることもできちゃいます。
そうではなくて、ライブラリができた背景や想定を理解して、それを踏まえて選定したり使いどころを検討できたり、顧客へのヒアリング結果を自分なりにちゃんと咀嚼、解釈して自分の言葉で喋ってくれる人のイメージです。
ただフレーズを演奏するんじゃなくて、状況に応じてプレイするセッション的な働き方ですね?
そうですね。そういう人と一緒に議論を深めて、良いモノづくりをしていけるのが楽しいし、それが出来るのがニトエルの良い所だと思っているので、それを一緒に楽しめると良いなと思いますし、そういう人がたくさんいれば、結果として良いプロダクトが作れると思いますので。
今後、個人としてはどうなっていきたいですか?
最近思っているのは、開発したものがどれくらい価値提供しているかを、お金の面も含めて、言語化できるエンジニアになりたいと思っています。言語化できる領域が、ユーザーからなるべく遠いところまで広げていきたいし、それができるエンジニアになりたいです。
顧客から遠いところっていうのはどういうことですか?
顧客に一番近いのは、顧客が実際に使う機能です。顧客の〇〇という課題を解決するために△△△という機能を作って、顧客に□□□という価値を提供しました、という様に、顧客が実際に使う機能の価値を言語化できるというのは基本だと思います。
顧客から遠いとは、顧客が実際に操作する画面とか顧客への直接の影響が少ない開発のことを指していて、そういう開発についてもきちんと価値を言語化できるエンジニアでありたいということです。分かりやすいのが、まわりで働く人たちを幸せにする共通機能的な開発とかですね。
それをエンジニアの趣味とか自己満足とか、エンジニア内だけで通じる説明じゃなくて、会社の中でなぜいまそこに力を割くことに経済合理性があるのか、ということを会社全体に伝わる方法で言語化ができるエンジニアになりたいと思っています。ちゃんと説明できて理解を得られれば、アプリケーションをきれいに育てることや開発チームの生産性を高める開発にしっかりとコストをかけられますから。
ニトエルの開発チームを今後どうしていきたいですか?
まずプロダクトをユーザーが勝手に広めたいと思ってもらえるレベルにまで高めていきたいです。あとは顧客に安心してプロダクトを使ってほしいので、自分たちのプロダクトで生計を立てられる状態にしたいと思っています。ここがまず第一ですね。
それができた上で、エンジニア的な側面でいうと、技術的な取り組みを積極的に発信して、技術的にも市場をリードしていける様な会社にしていきたいなと思っています。色々と難しい取り組みもしていますから、そういうものをちゃんと還元していける会社にしていきたいですね。
八木さん、本日はありがとうございました!
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