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フェデリコ・フェリーニ監督作「カサノバ」鑑賞。
高名で気高く、教養に溢れる作家、カサノバ。この映画では、そんなお高くとまっていそうな彼がいかに官能的な、破廉恥な世界を生きてきたかを体感できる。
好色な「カサノバ」という人物を描くにあたって、過激な性的官能の場面が多いことは、多少はしょうがないとはいえるが、あのフェリーニがここまで過激に表現していたのには恐れ入った。
この映画をひとことで言うと、「官能」、そして「リビドー(性的衝動)」の世界であるといえる。
もちろんフェリーニらしく、祝祭やパレードや宴のシーンでは絢爛豪華なデコラクティブな美術や衣装で目を楽しませてくれる。
個人的にフェリーニは、「甘い生活」がベスト官能映画だと思っていたのだけど、今回、この映画によって圧倒的に今作が自分の中でのベストフェリーニ官能映画となった。
カサノバが若い兄ちゃんと競って、女性を相手に精力比べをするシーンは、この映画の在り方がどのようなモノかを如実に表していると言えるだろう。
フェリーニが描く官能世界、そしてリビドー、これを味わいたいひとはただちに観るべし。