研発投稿①『パフォーマンス課題をふり返る』
2学期の最終日は、それぞれにふり返りを始める前に、パフォーマンス課題について問いかけました。算数と国語2回ずつ行っていたことを子ども達は、しっかりと記憶していました。
「どんなパフォーマンス課題が、みんなの学びの役に立つか考えている」ということを伝えました。子どもたちは、1学期のパフォーマンス課題よりも、2学期のパフォーマンス課題の方が手応えがあり、楽しかったという実感があり、「先生も課題をより良くしようとしている」ということが伝わっているようでした。
内容の話に向かいそうでしたが、ここでは、『ルーブリック検討』について考えを聞くことにしました。パフォーマンス課題を研究の取組の一つに据えての2年目です。今年度は、『子ども達とルーブリックを検討する』をスッキリさせたい課題の1つとしています。
「ルーブリックを話し合うときにABCを決めますね。2学期間やってみてどうですか?」と、大きく問いかけました。
「『分数』で話し合った後、『お手紙』で話し合ってて思ったんだけど、ABCっていつも一緒じゃない?だって、Bはパフォーマンス課題のカードに書いてあることでしょ(クライテリアのこと)?CはBの不十分でしょ?Aは、その発展ってことじゃない?」
「わかるけど、発展が難しいよ。どんなのがいいのかってそれぞれじゃない?」
「それで、分数の2回目のルーブリックの話し合いで、動きを言葉で説明できるのがAだよって話になったよね。」
「『お手紙』で録音した音読でBかはわかるけど、その読み方を言葉で説明できるってことがAになるんだって、スッキリしたよ。」
このように、ABCの基準は、課題が変わっても共通すると感じているようです。
これが、普段の学びにつながると良いなと考えています。
今年度、とにかく「ハンズオン」を意識しています。「ハンズオン」は熱中につながります。活動中心になることもありますが。子どもがグッと熱中します。そして、最後に抽象に戻す声かけをします。「2分の1、こんなに楽しそうにたくさん作ったけど、これって全部2分の1なの?2分の1ってどういうことだっていえる?」とか「楽しかったけど、分数って何なんだろうね?」この一般化や抽象化の活動が、パフォーマンス課題のA基準につながっていくようなイメージで学びを深めようとする姿を期待するとどうなるだろう?こんなところです。
実は、ここで時間切れで、その続きを3学期初日にしました。
「自己評価と先生の評価を見比べてみてどうですか?」と問い教師の評価を返す前に自分で評価をつけたものとを改めて見返してみました。
「同じだったり違ったりしているけど、みんなと先生どっちが正しいの?」と問いました。
「先生、こんなにはっきりしないのに、どうしてパフォーマンス課題に取り組むんですか?楽しいけど、難しいって言っている人もいるし、評価も違うし…」
「人によって、作品の見方がちがうんじゃない?ルーブリックをそろえても、違うことはあると思う。そこがわかるのも含めて楽しいよ。」
「自分のことを自分で丸つけできる感じが楽しいと思う。友達の作品と自分の作品を見比べてもはっきりと答えがわからないから、家でもずっと悩むんだよ。ずっと丸つけしてる感じ」
「パフォーマンス課題で自分をふり返っている感じがする。自分の得意や苦手がわかる。問題は解けるのに、言葉で説明するのは苦手だなとか。作品のアイデアが思いつかないとか。」
「わかる!他の作品見たときに、すごい!って思って、自分のはAじゃないなってわかる。」
「で、それを真似しても、うまく説明できないんだよね。同じのは作れても」
こんな話ができるんだと驚きます。もちろん一部の子どもの発言です。
聞いている子がほとんどです。話を聞きながら、グループであーだこーだ言いながら、最後は、話し合いのふり返りを書きました。これも、時間がなく、さらっと書かせることしかできなかったのが残念でした。
学び方の一つとして、パフォーマンス課題を位置付ける方法が何となくわかってきた子もいるような感じです。3学期の国語は『スーホの白い馬』で取り組もうと思っているので、研発当日までにパフォーマンス課題に取り組む単元はありません。
研発単元では、『前課題』の提示が大事だと思っています。「この単元では、パフォーマンス課題に取り組むのだな」と子ども達が理解した時、どのような学び方をしていくか、これまでの学びの蓄積として、そこに注目しています。
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