輪郭のぼやけた人になりたくない
親の言うことを聞かない子どもだった。
幼稚園生の頃、母親が用意したフリルのソックスを履きたくないと泣いたことがある。親に反抗した、たぶん最初の記憶。制服のひだスカートには、短いソックスよりも膝下までのハイソックスのほうがバランスがいいと思っていたのだ。母親が選んだソックスのデザインも、よく覚えている。
好き嫌いがハッキリした子どもで、特にファッションに関しては、いつの間にか好みのスタイルが明確になっていた。それは今も変わらない。女性誌が特集する「モテファッション」のような