元相方とシチュー
毎日note更新18日目。
昨日は元相方であるヤーレンズの出井と喫茶店に行ってきた。
去年の9月に行って以来、ちょうど1年ぶりである。
何故か9月の恒例行事となりつつある。
最近、出井とは奇妙な縁を感じざるを得ない出来事があり、それがきっかけで久しぶりに喫茶店に行く事になったのだ。
出井が練馬にあるいい感じの喫茶店を探してきてくれて、そこでお互いの近況などを話した。
昔ながらのいい喫茶店だったのだが、席が1時間制だったので、とりあえずお会計を済まし外に出る。
そしてもう一度、別の喫茶店に入る。
喫茶店から喫茶店へ。
謎の喫茶店はしごである。
二軒目の喫茶店もこれまた昔ながらのいい感じの喫茶店。
席に座り、メニュー表を見る。
僕も出井もさっきの喫茶店で少し食べていたので、コーヒーだけでいいかと思いながらメニュー表を見る。
すると目に飛び込んできたのが
「特製シチュー」という文字。
うまそうなクリームシチューとビーフシチューの写真が載っている。
喫茶店でシチューとは珍しい。
しかもめちゃくちゃうまそうである。
僕達はゴクリと唾を飲み込んだ。
人間は突然現れるシチューに滅法弱い。
事前に予測出来るシチューなら何とか我慢出来るが、予想だに出来ないタイミングでくるシチューには抗う事が出来ないのだ。
「食べたい、シチューめちゃくちゃ食べたい」
僕の頭の中はシチューでいっぱいになった。
目の前の出井を見ると、すでにシチューに頭をやられたヘロヘロの顔をしている。
"ダメだ、こいつはもうシチューにやられている"
すぐに僕は悟った。
出井はもう少ししたらシチューを頼むだろう。
僕はどうする!?
さっきの喫茶店で僕はしっかりしたタマゴサンドイッチを食べている。
予想した2倍ぐらいの量のサンドイッチだった。
ここから更にシチューを頼むとなると明らかに食べ過ぎである。
しかもシチューにはサラダとトーストも付いている。
完全に二食分。
37歳のお金ないおじさんが間髪入れずに二食。
とても許される行為ではない。
ここは我慢しよう。
ここの我慢がいつかどこかで活きてくるはず。
ていうか、あんまりお腹空いてないし。
僕はコーヒーだけ頼む事にした。
「すいませーん」
出井が店員さんを呼んで注文する。
「ビーフシチューセットで!!」
シチューに抗えなかった元相方はビーフシチューセットを頼んだ。
次は僕の番である。
「え〜僕はコ、、、コ、、、コ、、、」
何故だ!?
その先が言えない。
口が、体が、本能が、その先の「ヒー」を言う事を拒否している。
あ、ダメだ、、、!!
く、口が勝手に、、、!!
僕の口は自分の意思とは関係なく勝手に「ク」を発音するための形になった。
そして
「クリームシチューセットお願いします!!」
僕はクリームシチューセットを頼んだ。
こうして2人ともシチューセットを食べる事になった。
やはり人類は突然現れるシチューにはなす術がないのである。
どうだろう、この笑顔。
たまにはシチューに征服されるのも悪くないものである。
ちなみにこのシチュー、信じられないぐらい美味かった。
大袈裟じゃなく今まで食べたクリームシチューで一番美味かったかもしれない。
あと改めて写真を見ると、ビーフシチューめちゃくちゃ美味そう。
今度はビーフシチューにしてみよう。
こうして9月の謎の恒例行事は今年も終わっていった。
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