Kindle電子書籍/脳と臨死と悟りの科学 最新脳科学で悟りの回路を探る 快楽回路と超越の神経学 が発売されました。
人間の意識とは何か。この問いは、古代から現代に至るまで、哲学者、科学者、宗教者の間で探究され続けてきた、もっとも深遠なテーマのひとつです。私たちが「私」であることを感じる意識とは、脳の中のどのようなメカニズムによって生じるのでしょうか。そして、その意識の進化や変容は、個人や社会にどのような影響をもたらすのでしょうか。本書は、意識に関する最新の神経科学的知見と、仏教哲学が伝える深い洞察を交えながら、これらの問いに対して科学と精神性の双方からアプローチを試みます。
仏教哲学が長い歴史の中で伝えてきた「無我」や「悟り」の概念は、単なる宗教的な教義を超えて、私たちの心や意識の本質に関する深い示唆を含んでいます。同様に、現代の神経科学は、脳の機能や構造を通して、意識や自己認識、幸福感のメカニズムを解明しつつあり、私たちがどのように感じ、思考し、行動するかを支える仕組みに光を当てています。本書では、これらの視点を統合することで、伝統的な知恵と最新の科学的知見が交わる場所から、意識の可能性について新たな理解を探ります。