「わからない」と素直に言える息子の成長
最近急に一人でトイレができるようになったり、お腹の子に向かってお気に入りのおもちゃを説明してくれたり日々お兄ちゃんに成長している息子。
その中で特に関心したお話。
保育園の帰りにスーパーへ夕飯の買い出しに行った。
カートに乗って明日のパンを自分で選んだり、店内で同じ園に通うお姉ちゃんと会ってバイバイしたり終始ご機嫌だった。
ところがスーパーを出た時、いつもは駐輪場を出て左に曲がって帰るのだが、急に息子が「右がいいー!」と言い出した。
右からでも帰れるのだが、息子が言った時には間に合わず左に曲がってしまった。
そのまま進むと「右がいいーー!!」と泣き出した。
このようにちょっとしたことが着火点となりずっと泣いてしまうことはよくある。
正直面倒くさかったがずっと泣かれたままも面倒くさいので仕方なく引き返して息子の要望通りに右からの帰路にした。
それにも関わらずまだ泣き続ける息子。
それにイラっとした私は「ちゃんと右から帰ってるでしょ!泣くんやったらまた戻るで!」と半ギレで言うと、息子はグッと堪えた。
私もここで抑えればよかった。
でも腑に落ちない私はさらに息子に向かって「さっきは引き返せたけど、道が狭かったり車にぶつかりそうな所だったら引き返せないからね!わかった!?」と強めに言い放った。
というのも、前にも同じようなことがあったのだ。
急にいつもと違う道を行きたがり「こっちがいいー!」と泣き出したことがあった。そのときも自転車をUターンしたのだが道が狭く電動アシスト自転車なので車体も重く、危うく転倒しかけたのであった。
それを思い出した私はさらに怒りが増幅して言わないと気が済まないゾーンに突入してしまい、その時のことを振り返りながら息子に「泣いたら思い通りになると思ったら大間違いやで!できないときもあるの!わかった!?」と大人げなくブツクサ言ってしまった。
いつもなら息子は「はい」と答えるのだが、この時は頑なに返事をしようとしなかった。
家に着いてまた説明するが、口を真一文字に閉じ決して「はい」と言おうとしない。
そして返した言葉が「わからない」だった。
このとき既にイライラピークヒスババアと化していた私はフッと我に返った。
息子は本当に私の言ってることが分からないんだなと。
理解できないことをちゃんと「わからない」と答えられているんだなと。
すごく俯瞰的に見て関心してしまった。
先生がなに言ってるかよく分からないけど「わかりました」って言う子供もいるだろうし、大人でもバ~っと説明されてよく理解してないけど「わかりました」ってその場しのぎで答えてしまうこともある。
私がそうだし。(おい)
でも息子はちゃんと「わからない」と答えてくれた。
おそらく彼なりに頭の中で私の言ったことを解釈しようとしてくれていたが納得できなかったのだろう。
思えば私も一度思い通りにならないといつまでも泣き続ける日頃の息子を思い出してブワッと感情的になってしまい3歳児相手にべちゃくちゃと思ったことを口にしてちゃんと要点がまとまっていなかったと思う。
分からなくて当然だと冷静になった。
逆に今まで「わかった」と答えてたことは本当に自分の中で考えて理解してくれた結果だったんだとも思った。
いつの間にかちゃんと自分で考えて答えを出せるようになっていた。
「わからないことをわからないってちゃんと言えてすごいよ。正直に言ってっくれてありがとう。いつかわかる日がくるから大丈夫」と息子に伝えた。
ただ聖母のようにそれを言えたのは寝る前だった(私のクールダウンの所要時間の長さよ)。
もっとおおらかな心で子育てをしていこうと反省した夜でもあった。