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前回、前々回と「不妊ルーム」でおこなっている”卵巣セラピー”について書いてきました。 こうした卵巣のコントロールがうまくいっている方が、体外受精にトライすると、よく妊娠されます。 不妊治療の先生は、女性の卵巣・子宮よりも、卵巣の中の卵胞、そして卵子にのみ目がいっているように思うのです。 不妊治療、とりわけ体外受精をはじめとする高度生殖医療は、私の目から見ると、”木を見て森を見ず”の医療になっているような気がしてなりません。 体外受精は高額な医療であるにもかかわらず、妊
不妊治療にエントリーして一番難しいのは、いつそれをやめるかということです。 おおまかな言い方をすれば、不妊治療に100人エントリーすれば、半数は一般的不妊治療(タイミング法〜人工授精)で妊娠できると思います。しかし、体外受精などの高度生殖医療に進んでも、赤ちゃんが授からなかったというカップルも多いのです。 私は、体外受精にエントリーして10回以上も体外受精をおこない、本当に大きなお金を使ってきたカップルをたくさん見てきました。中には「それでもあきらめきれない」というカップ
不妊治療のドアをノックしたカップルに、とても大切なアドバイスがあります。 不妊治療をはじめると、妊娠というものが不妊治療の延長線上にしかありえないと思ってしまいがちです。 しかしそれは、本当に誤った考えなのです。 両方の卵管が閉塞している、あるいは男性の側に重度の乏精子症、精子無力症があるなどという場合を除けば、多くの場合、不妊治療は自然妊娠の可能性を否定しません。 また、タイミング法であれ、人工授精であれ、体外受精であれ、それは妊娠の可能性を高める医療ではあっても、
「不妊ルーム」を開設して4〜5年を経たあたりから、第一子を授かった女性が、二人目を希望して来院するケースが増えはじめました。 しかし、一人目を20代で産んでいるのであれば、二人目で苦労するケースはそんなに多くないのですが、1人目を30代半ばで産んだ人が数年経ってから再度来院されると、苦労する「二人目不妊」が多いのです。 二人目不妊の原因① 卵子のエイジング 一人目が産まれると育児ということがはじまりますから、多くのカップルは二人目どころではなくなります。そして、子どもがヨ
不妊治療は、第1段階の「タイミング法」から、第2段階の「人工授精」そして、第3段階の「体外受精」というように階段を上っていく、ステップアップ療法が一般的です。 しかし、不妊治療をいったん休んでみる「ステップダウン」もまた、不妊治療です。 タイミング法から、第2段階の人工授精をスルーして体外受精に進んだり、不妊治療をいきなり体外受精からスタートすることを、私は「ジャンプアップ」と呼んでいます。そして、ジャンプアップということを私が提案するに至ったのには、根底に卵子のエイジン