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これは本当に健康法?
ヨーグルトを食べて体調が悪化…じつは「日本人」にとっては「意味がない8つの健康法」
奥田昌子 著 (講談社ブルーブックス)本当の題名は本文にあります。
抜粋の抜粋です。解説を少し加味しています。
医師が書いた健康法を私はあまり評価しない。なぜか?医師は健康法を学んで医師になった訳ではないから。医師の仕事は「病気と薬」について学んだ結果の職業。医学部の教えはすべてそれに時間を費やしていると言われる。
栄養学についてのカリキュラムを入れるべきという提案はあっさり葬られたとアメリカの例がある。余計なことしてくれるな、と言うことらしい。
もちろん、医師になるくらいだから頭が良いということは誰でも認める。しかし、今の医学システム、現代西洋医学のシステムがまともであったら彼らの知識や頭脳が人類の健康に貢献することは間違いない。
でもどこかで間違ってしまって、製薬会社と保健衛生関係の役所と医療機関との癒着が人類を病気にしているのではないかと思う。
私はコロナ禍とワクチンの問題もデメリットばかりではないと思っています。ひとつは世の中のシステムがこのように動いているということが、ハッキリとあからさまになったこと。
もしワクチン問題がなければ、私は新聞も継続して購読していたでしょうし、テレビのニュースも信頼して見ていたでしょう。
今までもよく話題になっていた「報道の中立性」、これがあからさまにそんなの教科書の中の話となったのです。
実際は「報道する自由」を各報道機関は持っているのだ、と理解。気に食わないなら報道しない、金銭的に合わないなら報道しない、その自由を彼らは持っているのです。だから「第4の権力」とよく言われます。
本題に入ります。この著者は医学博士で少しでも疑問があるところを調べた結果、本と言う形で世の中に出した記事が一般人の常識と違っている、でもこれを改めることで健康になるという内容です。
こういう方を名医と言うのでしょう。医学部で学んだことだけが正しいと思うと誤謬してしまいます。
注意するべきポイントは、
*欧米人と同じ健康法は間違い
*「医学的な効果」は宣伝だと割り引いて懐疑的にみる。二重盲検比較試験・DBTを実施したかどうか。査読された論文はこの試験がないと信頼性が低くなる。(被験者を無作為に被験薬を投与するグループと偽薬を投与するグループに分け、実施する者もグループ分けを知らされない実験)
*データの一部切り取りや都合よく「新しいデータ」に変えてしまう。今回の新型コロナワクチンの有効率も同様。製薬会社は常習犯。
*健康法にも人種差があることを認識する。栄養学や現代西洋医学の土台は欧米人、特に寒いところに住んでいる白人の健康法と認識する
具体的に8項目に分けて書いてあります。
簡単に読んだ私自身の感想を書いてみたいと思います。
1 日本人は頑張って筋トレしても“やせ体質”にはならない
20年ぐらい前にスポーツジムの会員になり、筋トレに励んだ時期が私にもありました。運動では痩せません。ボディビルダーのような身体にはアジア人はならない。
せいぜい、古いですがブルース・リーの身体が理想です。一般のジムでは筋トレをして重量挙げをしていますが筋肉もついていますが脂肪もついて来ます。これは筋肉を増やすには食べなければいけないと言われているからです。特にたんぱく質。たんぱく質も大量にとれば肥満になります。
奥田昌子先生はその理由を「遅筋」=「赤筋」、「速筋」=「白筋」で説明しています。スポーツ医学を学んだ方ならこの単語は必ず見たことがあると思います。本文に詳細がありますので読んですぐに理解できるかと思いますが、魚で言えば、タイとマグロ。
短距離選手か長距離・持久力選手かの問題で、日本人は白筋が少ない。だから100m競走は苦手。むしろマラソンの方が得意という訳です。同じアフリカの人でも東アフリカのケニアやエチオピアはマラソンが得意。反対に西アフリカのガーナとかナイジェリアなどは100mが得意。
奴隷貿易で新大陸に連れられて行ったところの住民はこの陸上競技などで出身がある程度わかるのです。
日本人は筋肉をつけることは難しいのです。HIIT(高強度インターバルトレーニング)をする短距離選手はその訓練法だけでなく走者の身体が白筋か赤筋かにより筋肉もモリモリになる。ほとんどが西アフリカ出身の短距離走者なのです。
日本人でもある程度は筋肉がつきますが効率が悪い。筋肉を増やして基礎代謝を上げるとかスポーツ理論で言われますがほとんど無理。スポーツ理論・医学はアメリカが非常に進んでいます。でもそれがすっぽりと日本人に当てはまるかが疑問です。
この記事を読んでわかったことは、エネルギー消費するのは筋肉だけでなく脂肪もエネルギーを消費するということ。
だから痩せるには筋肉をつけなければいけないとよく言われるのですが、これが問題。実際にはそうなのですが脂肪もついてしまうのです。
そうならない人たちがボディビルダーです。一般人はそう簡単に彼らの身体を作ることは出来ない、と覚えておいても損はないでしょう。
先生は脂肪が1kg減ると基礎代謝は5キロカロリー減る。だから1kg筋肉増で脂肪2kg減では基礎代謝は10カロリー減になってしまう。だから痩せたければカロリーの総摂取量を減らす、と書いています。
私自身の経験でもその通りです。70kgぐらいの体重が55kgまで行ったのは一日2食にしてからです。20年前ぐらいのことです。今では酒を常飲する悪癖のため58kgぐらいで収まっています。
総摂取カロリーを減らすのに一日3食は無理。食欲は本能です。ばっさり二食にする。そして必ず運動と言うより身体を動かすこと。
ダイエット本など必要ありません。総摂取カロリーを減らす、だけでは本にならないのであれこれ理論を書いているだけなのです。プラスマイナスの足し算と引き算が出来れば痩せるための能書きは要りません。これではダイエット本は売れなくなってしまう。でも痩せると冬は厳しいですよ。
2 日本人はオリーブ油を使い過ぎると生活習慣病に
植物油は不飽和脂肪酸が90%。マーガリンは77%。バターはコレステロール合成を高める飽和脂肪酸が70%。オリーブ油は植物油ですがヘルシーか?この問題は現代栄養学・医学の決着が未だについていない項目のひとつで世の中の勢いでコロコロと変わる。
バターが心臓病に悪いと言われた勢いで植物油業界はマーガリンを勧めた。しかし、植物油を固めた水素添加の油=マーガリンやショートニングがいけない、と言われて食品業界ではこれを避ける食品を作る。今度は糖質が良くない。また循環して植物油だの繰り返し。血圧の値もそう、コレステロールもそう、血糖値もそうなのです。
日本の厚生労働省では日本人の摂取量は少ないという理由で、このマーガリンなどのトランス脂肪酸を規制しない。この国の保健衛生規制当局は、全てが「少ないなら問題ない」が基準で業界よりの癒着である。天下りが密かに生きているのだろうか。日本以外では使用が許可されていない除草剤も野放し。すべてに「微量」が基準。
問題は西洋医学には、特に内科的な病気はまだよくわかっていない、ということ。油は種から搾るのが普通だけど、オリーブ油は種ではなく実を搾った油であることが、もしかしたら健康へのヒントかも知れない。
そもそも油はそう簡単に搾れないのが人類の歴史。水車の力でしか動力源はない時代に誰でも簡単に手に入らなかったことを考慮すると、油は日常的に摂ってはいけないと分かるはず。
今では最終的な植物油の絞り法は石油で出来ているヘキサンというものを使い最後の最後まで絞ると言う。日常的な大量摂取は健康に良くない。料理をするとき、これは揚げ物でなければならないか、と再考してみる。自然から離れると病気になるのが人類。先生が書いている「油そのものを控える」のが正解だと思う。
3 牛乳って必要? 日本人の骨粗鬆症発症率は米国白人の半分
骨粗しょう症はカルシウム不足だけではない。いろいろな遺伝子が重なり原因となり関連していると言う。牛乳・乳製品の消費量が多い国民ほど高年齢になり骨折率は高い、また和食中心の日本人の食事は大豆からイソフラボンを摂取しているのが大きく貢献している。
これはもう20年以上前くらいから知る人は知る研究結果。ただ一般人はテレビや新聞が報道しないので知る由もない。骨を強くしたいなら運動(踵が重要)と日光に当たること。タダで手に入る。
世界の三分の2は牛乳を適切に消化・分解できない。3歳ごろまでは何とかなるがそれ以上になると消化酵素がなくなってしまう。北ヨーロッパ人だけがこの酵素を今でも持っている。
タンパク質が消化・分解・吸収されないと腸がどうなるかを考えてみるとヒントになります。免疫の70%は腸に存在すると言われますので、腸の健康=免疫なのです。
だからなるべくあなたが北ヨーロッパ人を先祖に持っていないなら肉食を避け牛乳・乳製品を控えると免疫が強くなるのが日本の食養の理論です。
小学校の6年間文部科学省の方針で明治から西洋栄養学を取り入れ給食に牛乳をつける。牛乳がなければ給食とは呼ばないくらい牛乳は必須であると供給し続けている結果が花粉症です。
他にダニとか環境ホルモンとかも原因と言われますが、根本は免疫が弱くなった結果です。
また、環境の変化で「文化的な生活」で副腎からの副腎皮質ホルモンが分泌されなくなったのも一因だと言われます。暑いと言えばすぐ冷房、寒いと言えばすぐ暖房、これでは人体は耐えることを知らない体になってしまう。
サウナ健康法が良い例です。熱い、冷水浴或いは雪を擦り付ける、熱い、冷水浴等の繰り返しで副腎は賦活。
また、子供時代に外で遊ばなくなったのもこのホルモンが枯渇の一因と言われます。副腎も他の臓器同様、成長するのは20歳ぐらいまです。大人になってからでは遅いみたいです。
牛乳の常飲は男性は前立腺がん、女性は乳がんの一因という疫学的研究もあります。まさか人間を人体実験することは倫理上できないので疫学的な研究では牛乳・乳製品摂取量が多い国ではその通りです。
上記の病気はアジア人ではなかった病気と言われていました。せいぜい都会の高学歴の人間が西洋の栄養学から牛乳を飲むことを知った結果でしょう。一般にはがんになったら動物性食品を控えなければ治らないでしょうし再発のリスクも高くなると思います。
先日、私よりずっと高齢の方と前立腺がんの定期検査をするとかいう話になりましたが、牛乳を常飲してますかと訊くと飲んでいるという返事。知らなかったみたいです。
勿論、他の要因もあるかも知れません(何しろ人類は人類の体をまだよくわかっていないのですから)が手術してもリスクとしての牛乳を飲んだら再発のリスクは高くなるはずです。
4 日本人が赤ワインを飲んでも害のほうが多い?
ポリフェノールが心筋梗塞を予防?ということで赤ワインが飲まれています。これは信憑性のない噂ですが、どこの世界でもアルコール消費量が若者の間で少なくなっているので、フランスのボルドーでは消費量アップのためにペイド・スタディを行ったという話。
ペイド・スタディとは研究者にお金を払って自分の会社や業界に都合の良い研究結果を出してもらう、どこでもやっている習わし。
だから先生が書いているように、赤ワインがポリフェノール含有で心臓病に良いのは事実かも知れないが、赤ワインだけではない。いろいろな食材からポリフェノールが摂れると言う。
ワインはアルコール含有なのでその害も考えなければいけない。分解された化学物質アセトアルデヒドは猛毒です。がんのリスクも高くなる。日本人はアルコールに弱い民族なので無理してアルコールを摂ることはない。
よく言われる「子供・妊婦・授乳中の女性は摂らない」これが常識であることを忘れてしまっている。大人だから摂って良い、と言う意味ではない。摂らない方が良いに決まっている。
先の新型コロナワクチンでも、ワクチン推進者はそれを奨めたから医者としての大人としての常識を疑いました。狂気の沙汰です。長期的な副作用は何もわかっていない実験用のワクチンでした。コーヒーもそう、タバコもそう、アルコールもそう。何でも上の三者が摂るか摂らないかが基準です。摂らなければ危険から遠ざかる道を歩めるのです。
5 日本人がヨーグルトを毎日食べると食物アレルギーを発症することも
私はヨーグルトは食べない。牛乳もやめて50年以上経つかな。花粉症ではない。年齢から考えて免疫も弱っているかも知れませんが春が来ても心配はしない。
小学校から毎日給食で牛乳を出していればアレルギーにならないのがおかしい。時限爆弾と同じ。ジワジワと効いてきます。中学や高校に行く頃になり始めるのが一般の日本人。給食で牛乳をやめれば花粉症の患者は減る。
6 日本人が夏バテをおそれてしっかり食べれば太るだけ
秋は冬の寒さに備えてしっかり食べる。これは動物なら普通にやっていること。人間は変な知恵と強欲のため動物が自然にやっていることが出来ない。
病気になったら食べない。「食べないと栄養が行き届かないので早く治らないよ」が現代人の常識。「熱がある」あるなら「解熱剤飲まなきゃ」が常識。これでは早く治らない。日本の食養では食べない方がいいと消化に良いものを少量だけ。
70以上の人間なら昔の医者もそう言っていたのを覚えているはず。おかゆと梅干とかリンゴを大根おろしのようにおろしたものだけとかで自然治癒力を信じていた時代があったのです。
自然も寒い時期が来る前に実がなる。動物はそれを食べて寒い季節を乗り切る。そして絶対に冬には子供を産まない。食べさせるものがないからです。これが自然の掟。
冬眠しない動物は冬でも食べるものがあれば食べる。そうすると基礎代謝が上がり体は温かくなる。
24時間断食をよく私はしますが、この断食は冬は厳しく感じます。寒いのです、食べないと。
一般にはインドなど暑い国は断食発祥の場所です。ロシアとかノルウェイが断食の発祥の国ではないのはわかります。寒い時は食べる。食べても熱くなるようにエネルギーを使うので太らない。
また暑い国の人も一般に痩せている。その方が暑さを凌ぎやすい。暑いと食欲もないのが普通。だから無理して食べてはいけない。活動量も少なくなるので、暑い発展途上国ではスポーツは盛んではない。これは自然です。
先生によれば肉食者は「DIT反応」=食事誘発性熱産生」により、体内で活発に熱を産生する現象。だから白人種は冬でも半袖の人がいるのは納得。反対に夏は基礎代謝が下がらないので熱くて大変らしい。白人種は38度が平温というのも納得します。
7 日本人の便秘予防、食物繊維を摂取するだけでは不十分
日本人は炭水化物中心の食生活です(でした)から、脂肪やタンパク質が多い動物性食品を摂ると消化・吸収に手間取る。肉食者に比べて胃酸が半分と言うのは驚きですね。だからウォッカでもウイスキーでもストレートで飲むのが今でも普通。あれは西部劇での酒場のシーンだけではない。胃壁が我々と違うのです。
動物性食品は人類にとって美味しいので野菜を摂らないで食事が終わってしまう傾向があります。日本で畜産業が根付かなかった理由は地形のため。もともと海があるので食べるものは沢山あった訳です。野菜と精製しない穀物を摂っていれば食物繊維は摂れます。「地産地消」とマクロビオティックでは言います。その通りです。
8 日本人はお茶やコーヒーで情緒不安定になる?
カフェイン含有の飲み物は午前中に1杯が限度のようです。これも子供・妊婦・授乳中の人は飲まない方が良いなら全ての人に当てはまることです。刺激が欲しい、あのほろ酔い気分が良い、が人類の性なのかもしれません。単調な生活にすぐに飽きてしまう動物です。
以上です。