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支配過敏に対する「再支配」という提案

この内容に専門性や信憑性はありません。
何かの役に立てば幸いです。


1. 導入:支配過敏による悪影響

私は、他者から支配されることを嫌う。

それを「支配過敏」と名付けた。
これは裏を返せば、「常に自由でありたい」とか「自分の思うようにやりたい」といったことだ。

支配過敏があると、些細なことでも、自分が支配されたと感じて激しい不快感や怒りを感じる。
しかし、それの怒りが何らかの形で補填されることは殆ど無いし、「支配された」という認識が思い過ごしでしかないことも少なくない。
このように、支配過敏は精神衛生上の悪影響がある。

本稿では、この支配過敏という性質を持った人が私の他にもいることを想定し、以後「私たち」とする。
そして、支配過敏という性質に対してどうにかして手を施すことによって、悪影響を解消あるいは軽減することを目指す。

2. 支配と逆支配

ところで、支配には逆支配がある。
この逆支配というのは私的な造語のため、次に説明する。

逆支配とは

ある人がある目的のために生み出した、あるいはある集団の集団的な欲求によって自然発生したものがある。

これはいわば道具のようなものだ。
その人や集団は道具を利用している。
道具はその人や集団の支配下にある。

その人や集団が道具を利用する状況が続くと、その人は道具に依存するようになり、何をするにも道具ありきとなり、離れることに困難や不快感が伴うようになる。

いつの間にか立場逆転して、道具がその人や集団を支配するようになる。

哲学においては、この逆支配を「疎外」と呼んだりするらしい(?)
しかし、私は詳しくないので誰か教えて欲しい。二時間くらい語ってほしい。

逆支配してくる道具としては、私が思うに次のような例が挙げられる。


◆言語・文字
◆神・宗教
◆職業
◆集団・社会・国家
◆他者

3. 私たちの内面の問題:「支配の忘却」

私たちは支配されていて、それをとても嫌う。
しかし、その支配は元を辿れば(*)支配ではなく逆支配に相当するものだということを忘れてしまっているのかもしれない。
私たちは、無意識に支配下においている道具によって逆支配を受けていて、それを支配だと錯覚してしまっているのではないか、ということだ。

そのことを忘れがちになる理由としては、道具を生み出した者が自分ではなく他者あるいは他者の集合体(≒社会)だからかもしれない。
だから、必要を感じて自分で生み出したという感覚が薄く、社会から押し付けられたような感覚が強くなってしまっている。

*:本論からは逸れるが、「自由意思は存在しない」といった立場から見れば、本来の構図とした「支配-逆支配という構図」自体が錯覚であり、世界には人間による支配など無く、環境からの逆支配しか無いのかもしれない。

4. 逆支配からの自由

逆支配がイヤなのであれば、個人的に歴史を遡ってその道具が生み出される前に戻ることもできる。
言語、神、職業、国家、他者といった道具を利用することを個人的に拒否することができる。

しかしそうしないのはどうしてなのか。
「しない」のではなく「できない」のだろうか?
今となっては利用せずにはいられないから?
私たちは本当にその道具の利用を強制されているのだろうか?

客観的に、構造的に見れば、たしかに強制されていると見なせるような状況かもしれない。
この場合、私たちに逆支配を逃れる自由は無い。

一方で、主体的な関わり方をするのであれば、道具の利用を含むいかなる不愉快な自己行動も、「自分が選択したこと」ということになる。
この場合、私たちには逆支配から逃れる余地が残されている。

5. 「再支配」という方法

提案
前項のように、道具の利用を、「外部から強制された行動」ではなく「内発的に自ら選択した行動」と認識することによって、本来の「支配-逆支配という構図」を忘却の彼方から取り戻し、道具を改めて支配下に置くことができるのではないだろうか。

具体的には、次例だ。


私は他者から支配されることを嫌っている。
ここで、私は本来の「支配-逆支配という構図」を思い出す。
そして他者という道具を改めて自らの支配下に置く。
自らの必要性によってその道具を手にしたのだと意識する。
すると、必要があれば今後も利用するし、不要であれば利用しないという選択が可能になる。
必要がある場合、私が道具を利用することは私が好んで選択した行動だ。
当然ながら、その選択した行動(=道具の利用)において、私は何らかの効果・作用を期待している。
そこに同時に副作用も付随してくるのは仕方のない道理だ。
副作用として、私は道具からの逆支配を被るだろう。
私はその道具の利用を好んで選択したので、作用と副作用の両面を受け入れることが自己責任だ。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

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