今日は百人一首の日
登場モノ
粒あんこ:粒あんの妖精、スナック揚羽のホステス
さらしあんね:さらしあんの妖精、スナック揚羽のホステス
その他妖精
スナック揚羽の控室、ホステスの粒あんことさらしあんねがおしゃべりしている。
粒あんこ:ねえねえ、知ってた?小倉餡沙(おぐらあんさ)、ハーフなんだって?
さらしあんね:うっ、うん、だってさらしの家系だから。
粒あんこ:なんだ~、そうなの?さらしさんちの家系か~、羨ましいな。
うちらみたいに潰されただけじゃなくって、その後も色々、手間暇かけてもらってさ、上品に仕上がってる。
さらしあんね:そんなことないよ~、粒あんこの方が素朴で好きってお客さん多いよ。
粒あんこ:わたしさぁ、嫌なんだよね、小倉餡沙と混同されちゃって、聞いてたのと違う、
餡沙ちゃんはもっと上品だろ、とか言うお客さんいるんだ。
さらしあんね:そう言えば、粒あんこと小倉餡沙、似てるね。でも餡沙はさらし家と大納言家のハーフだから。
粒あんこ:私は粒あんことして生きているから小倉餡沙なんて名乗った事ないのに、
私の名じゃあ、今一だからって、勝手に小倉とか付けられちゃう。
でも、しがないホステスなんて何にも言えないよ。なんか、私、罪になるのかな?
さらしあんね:それは店の信用問題だよ。粒あんこになんの罪もない。
粒あんこ:あ~、それ聞いて安心した。最近、貝紐パンデカの取り締まり、厳しいんだって。
さらしあんね:私たち、スイートには特に厳しいって。彼女、愛されてないのかも。
粒あんこ:それで厳しいなんて職権乱用、アハハ。
さらしあんね:そう言えば、今日はこれから和菓子和歌の会があるんだ。
粒あんこ:和歌は作ってきたの?
さらしあんね:うん、聞いてくれる?
粒あんこ:詠んで詠んで!!
さらしあんね:小腹空きふりさけ見れば和菓子屋に三笠の山の見えた気がする
粒あんこ:どら焼きの山が見えたら嬉しいね。気持ちが伝わって来たよ。三笠と言えばどら焼きだし、
中で仕事しているのは小倉餡沙だね。
私じゃないからこれ、覚えていて欲しい~な。