
「インスリン抵抗性」から考える私たちの健康 - 最新研究からわかったこと
はじめに - 基本用語の解説
まず重要な用語について説明しましょう:
インスリン:体内の血糖値を下げるホルモン。食事の後に分泌され、血液中の糖分を細胞に取り込む働きをします。
インスリン抵抗性:細胞がインスリンの働きに反応しにくくなった状態。血糖値が下がりにくくなります。
代謝:体内で食べ物をエネルギーに変換したり、必要な物質を作り出したりする過程のこと。
私たちの体で起きていること
Dr. Benjamin Bikman(代謝の研究者)によると、アメリカでは実に88%の成人が「インスリン抵抗性」の影響を受けているそうです。日本人の私たちも決して他人事ではありません。
インスリン抵抗性が影響する病気:
アルツハイマー病
通常の「脳の老化」とは異なります
脳の細胞がインスリンに反応できなくなることで起こる症状もあります
不妊症とED(勃起不全)
血管の健康状態に関係します
インスリン抵抗性により、血流が悪くなることが原因の一つです
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)
女性ホルモンのバランスが乱れる病気
インスリン抵抗性が症状を悪化させる可能性があります
インスリン抵抗性の進行パターン
急速に進む場合
たった6時間で発症することも
原因を取り除けばすぐに改善できる
例:極端な食生活の乱れ、極度の睡眠不足など
ゆっくり進む場合
日々の生活習慣が原因
改善には時間がかかる
例:運動不足、継続的な食生活の乱れなど
体質による違い
人種によって脂肪の付き方が異なります:
東アジア人の特徴:
脂肪細胞の数が比較的少ない
同じ量の体重増加でも、健康への影響が大きくなる可能性
見た目が痩せていても要注意
ケトン体について
ケトン体とは:
体脂肪が分解されてできる物質
脳の優れたエネルギー源になる
24時間の断食でも少量作られる
減量薬に関する注意点
体重減少の内訳:
40%:筋肉や骨からの減少
60%:脂肪からの減少
特に高齢者は筋肉量の維持が重要
健康的な生活のためにできること
規則正しい食事
極端な糖質制限は避ける
バランスの良い食事を心がける
適度な運動
筋トレと有酸素運動をバランスよく
無理のない範囲で継続する
十分な睡眠
質の良い睡眠を取る
規則正しい睡眠時間を維持する
まとめ
インスリン抵抗性は、現代人の多くが抱える健康課題です。難しい医学用語が多く出てきましたが、要は「体の中の糖分処理能力が低下している状態」と考えれば良いでしょう。
日々の生活習慣を少しずつ改善することで、インスリン抵抗性を予防・改善することができます。急激な変更は避け、できることから少しずつ始めていきましょう。
この記事はいかがでしたか?もし良かった方は「いいね」していただけるととても励みになります!
情報ソース:
私のyoutubeチャンネル
ニコニコ教養、健康コーチ - YouTube