最後に何食べる?
「晩餐は何が食べたい?」と話題になりました。
皆一応真面目に考えるのが面白い、というか考えても!なのに
口々に発表します。
お寿司、ステーキ、エビフライ、ハンバーグ。これは孫の答えで最後の晩餐の最後を外してただ何が食べたいかになってしまっています。
白飯に梅干し、明太子のせ。これはごはん好きのおじさん。
カレーライスがないのは日頃からよく食べているので特別感がないのかもしれません。
あまりパンが出ないのはやっぱり日本人は最後はお米にかえるということでしょうか?
それも現実が近くなる年代⁈ほど白米!
お米離れが止まらないと言いますが、若い人はどんぶりも好きだし、回転ずしは学生のグループもたくさんいてお皿の塔がそびえたっています。
私たち昭和生まれはお寿司はお客さんが来たときや誕生日など特別な日に食べるごちそうでしたが、今や気楽に食べられる価格のところも増えて、お腹いっぱい食べても安心。ありがたいことです。私の最近のランチ、回転ずしへの回数が増えました。それもがっつり食べる人と行く!ペースが一緒なら気にせずお皿が乗っていきます。お勘定は別々で!
物価が上がったと言っても昔 手が届かなかった料理が安価で食べられる。これ以上という贅沢の域を望まなければそこそこのものを食べることが出来ます。
ぼちぼち出始めました。最後の晩餐はおふくろの作ってくれたかす汁、茶粥!肉じゃが。
奥さんのというフレーズがあまりありません。順番からいけばその人が最後の晩餐を食べる時お母さんはいない可能性が高いのですが…。
やっぱり男性はお母さんが大好き。最後の…話になってもおふくろの味は最強です。
毎回選ぶ料理が違うという中年もいてそれは最近食べてなかったりそろそろ食べたいと思っていたりと本筋から離れている人がいてまだまだ現実味がありません。
私もふと塩むすび、何も入っていないのが無性に食べたくなります。こんな時だけは機敏に台所に立ってお米を研ぎます。時間をおいて、私はガスコンロ、お鍋で炊きます。湯気がまっすぐに立って、重い鍋の蓋を中から押している音が鎮まると、もうすぐ!少し蒸らして、まだ熱くてもホイホイ?しながら素手で握ります。行儀悪いのは重々わかっているのですが、お皿にのせず台所でかぶりつくそのアツアツぶりが最高です。塩にこだわる人もいるでしょうが普通の塩で十分です。
熱いほうじ茶と、少しの香の物。それがあればさらに良しです。まだお昼前なのにほうばります。これがまた美味しい。それを見つけた子供たちや孫も「作って~!」となり台所は満員電車ならぬ人口密度の高いこと。
あれ?これって母の味。食べたいと言えばすぐに作ってくれました。二人で父親に内緒で立ち食いの塩むすび。美味しかった!
そこに父が顔を見せて叱られるかと思ったら「わしにも一つ!」いつの時代も同じです。
なんとならんでいい年のおとな三人。結婚前の一コマです。
こんなこと思い出すなんて、私もやっぱり最後の晩餐は母⁈の作った塩むすびになりそうです。
今、台所で、かすかにちんちんと鍋を鳴らす、ご飯の炊ける音がしています。
「私はカリカリのフードに犬用のふりかけでいいよ!」とはニケの希望です。
今日もいい日にしましょう!