風は秋
日の出は遅くなり、闇のカーテンはなかなかほどけません。
山の稜線がうっすら白んでくると少し空気が動きます。
ちょっと前まではドアを開けたとたん絡みつく空気をぬぐいながらの散歩は何とも。帰るころにはニケはハアハア、私はたっぷりの汗をかいての帰還!となりました。
庭の水やり、待ち構えているメダカと金魚へ餌をやり、ニケの朝ご飯は後回しです。背が伸びたオリーブの木は3年になりました。
ニケといえば待ってる間は家中を走り回って空のペットボトルを相手に一人遊び。ガランバチャンと騒がしいこと。
私が部屋に戻るのを見計らってドタバタと二階から降りて来ます。瞳はキラキラ。ご飯の時間を楽しみにしているのが分かります。犬にも食欲の秋!
夏は帰ってくるとぐったりで、たまにご飯も食べないうちに二度寝になっていたニケも最近は体が軽いようであわよくばもうワンブロック遠くまで行こうと私を見上げますが、そこはまた明日ね!少し残念な様子がお尻尾に見て取れます。
坂を上がる道すがら秋の草花を見つけながら風もスッカリ秋なのだと気が付きます。
一年の速さに驚きながら四季を楽しむ贅沢さはニケのお陰と言えなくもなく…。
朝夕は冷え込む時もあり知り合いの何人かは早くも風邪を引いたとか。
次の土曜日は久しぶりに京都と大阪の友達とランチの予定ですが、何を着て行けばいいのやらその季節の変わり目を察知する感覚も鈍くなって困ったものです。
以前は神戸から大阪に行くのも面倒と言う先輩を「そんなものかなあ?」と実感がありませんでしたが、そろそろ私もと思いはじめた頃のお誘い。すんなり会いたいと思った自身にちょっと安心したりして…。
部屋から眺める山の景色はそろそろ赤く染める準備を始めているようで、それを助ける秋の風が何とも心地よく庭の草花を揺らしています。
今日もいい日にしましょう!