手紙
最近はパソコンを使うことが多くて実際に文字を書くことが少なくなってきていませんか?
手紙を書くというアナログな行為は時間がかかるし、どんなことを書いていいのか迷うから面倒くさいという人が増えました。
たまに文房具店に行ってきれいなレターセットを探します。
誰に書くのでもなく目的はありませんがこんな封筒と便せんで送られてきたら嬉しいだろうなあと勝手に想像して…。最近は二人の孫へのそれぞれの便せんが増えました。
青春時代、家には黒い電話がでんと鎮座していました。ボーイフレンドからかかってきても家族が先に出ることがあって、最大の関門は父親でした。
「いません!」の一言で切られることが度々…。少し長いと無言の圧力がかかって何とも消化不良の会話になりました。
そんな時は手紙。昭和ですねえ!
就職で実家を離れて東京の大家さんの離れに関西出身の人と共同生活を始めました。
引っ越しして次の日、結婚前の主人から手紙が届きました。昨日空港まで送ってくれて次の日には「お元気ですか?」ってなんだかおかしいけれど嬉しかったのを思い出しました。
たわいもない内容でしたがほぼ3日に一度。訓練生になっても続きました。凹んで帰ってきてもポストに入っているとなんだか元気が出ました。
いよいよ北回りヨーロッパ線に乗務するようになると、シフトを送ってと言われました。なんと到着先のホテルのフロントで懐かしい?文字の手紙を渡されたり、客室のテーブルに置いてあったりと先回りして届く手紙は何よりの疲労回復剤でした。荷ほどきして一番にすることが手紙への返事!
それは大事に箱にしまって今も三階のロフトの隅っこにしまっています。私がいなくなっていつか息子が見つけた時どんな顔をするのでしょうか?まだ若かった両親の青春を垣間見ることってどんな感じ?になるのでしょう。
「あほらし!」と笑いそうですが、捨てるに捨てられず今に至ります。
いつか読み返して始末するつもりでいます。
今もちょっとしたはがきや手紙は苦にならず書くようにしています。年配の方は特に喜んでくださいます。孫たちは覚えたての平仮名やローマ字で必ず家族の顔を添えて送ってくれます。みんなの笑っている顔を書いている孫もきっとニコニコしているはず。真ん中にはかならず小さな妹を書くのは二人の兄 共通です!
いつまで続くかわからない文通ですが楽しいやり取りができるのは小さな幸せです。LINEでは味わえない、メールの顔文字よりもあったかい自筆の似顔絵は大事にしまっています。
彼らが里帰りしたときに行くいつもの公園、そこで見つけた真っ赤な桜の葉っぱ。一通ずつにいれて、送ることにしましょう。電話をすればすぐに顔を見ることが出来ますがそれはお正月までおあずけです。
顔を思い浮かべながらペンを走らせます。傍の揺らぐ湯気は温かいココア。いい香りです。
切手は郵便局で可愛いスタンプ切手を選びました。
今日もいい日にしましょう!