仲人の仕事 タイミングも運
半年前にこちらからお見合いの申し込みをした40代の男性。
なかなかお返事がないまま、もう一歩踏み込めない婚活迷い子です。
全く結婚がしたくないわけではなくさりとて何よりも優先して婚活にいそしむわけでもなく、最近の若もの?の感性はどこまでもアンニュイで流されていい、別にこのままでも構わない!と言う気持ちが漂っています。
親は早く!結婚して孫の顔を見せてほしい。
仲人の私と同い年の母親は専業主婦50年。お見合いで初めて顔を見た!と言うご主人は、親の勧めで何の疑いもなく結婚したそうです。
九州は鹿児島。一念発起して神戸にやってきたのは40年前。
二人で懸命に働いて今は孫の世話に忙しそうです。
そと孫は気を使うそうで早くうち孫の顔が見たいと言いますが、そう簡単にはいかない長男の婚活です。
ところがひょっこり依然申し込んだ方から申し込みがありました。
「以前、申し込んでいただいたのに申し訳ありませんでした。
あの時は身内の不幸もありなんだかお見合いする気が湧かず、やっと落ち着いた今、出来たら会っていただきたいと思いまして…。」と。
早速連絡してお見合いの日にちを決めました。
気に入ってこちらから申し込んだ人ですから、「良かったね!」と言うべきでしょう。
ところがすっかり断られて彼の気持ちはしぼんできてしまったのか、はたまた横から口を出す母親が気を悪くしたのかお断りとなりました。
お互いが譲れない条件があります。周りがとやかく言っても本人の人生に係わることですからデリケートな問題であることは確かですが、そこにプライド!と言う言葉が顔を出すと、変なつっかえ棒が突っ立ってうまくいくものもそうでなくなることがあるものです。
数日後、母親と三人で会いました。
「会ったら年より老けて見えたみたい。」とか「話が合わなかったらしい。」といつもの断り文句でしたが、それは母親の口から出た言葉。黙って聞いている息子と相手にちょっと腹を立てているような母親。
やはりお見合いもタイミング。ご縁が無かったということでしょう。
タイミングをばっちり合わせられる魔法の杖があればとちょっぴり頭をかすめた仲人でした。
今日もいい日にしましょう!