癒された不思議 いい夢をみた その2
前回に続き今までに見た不思議な夢の二つ目です。
こちらは前回の夢の数か月後に見ました。
夢なのか現実なのか、そのどちらでもないような、でも意識の中では今もしっかりと残っています。
私は大きな樹の下にいます。夕暮れなのかお昼間なのか、暗闇になったり夏のような雲が流れる蒼空だったり、木の隙間から空が見えています。
身体がふわっと持ち上がったっと思ったとたん、ゆっくりゆっくりと上がっていきます。ゴンドラのようなものに乗っているようです。それは籐籠のような可愛いものではなく工事現場にあるようなパイプを組み立てたような簡素なものでした。その一辺を握っています。あまり周りに囲うものが無くてちょっと不安でした。
それが木の葉や枝にあたりながら上がるので、がさがさと音を立てています。
大きな木の枝にひっかかってもよさそうなのにと思うのですが、それ自体は何とも滑ら、でもかすかに動いているのが分かる程度の速度です。
私は上ばかり見ていました。ふと目線を近くに移すと、その木になんと大きなリンゴが、あちこちに実っています。形のいい熟した富士リンゴです。年老いた義父が毎日食べていたリンゴですから間違いなくフジです。
食後義父の部屋に半分のリンゴを四つ切にして、つまようじは1本。それを持っていくのは小学生と、幼稚園の子供たちの役目。
なかなか出てこないと思ったらリンゴのお相伴。それが楽しみで持っていくのも分かっていました。
「お義父さん!美味しそうなリンゴがいっぱいなってますよ。今日は買いそびれたからここのを一ついただいて帰ったらいいですね!」と話しかけているのですが、ゴンドラは私一人なのか答える人はいません。
「ホント!りっぱなリンゴ」と感心していると「えー!巨峰も」
そこは富士リンゴと巨峰がクリスマスツリーみたいにたわわに実っています。
巨峰のひと粒の大きいこと。同じリズムで揺れ出しました。
そのどれもが楽しそうにリズムを刻んでいるようで…。
気が付きました。巨峰は義母が好きな果物。「まあうまい具合にそろって!」
いつも秋には一番に買ってきて仏壇に供える義母でしたが、いつものお供え物より早く引き上げてほうばるお茶目な人でした。
だいぶ上に来たようですが、余計に木が茂って、見える空が少なくなりました。いつの間にか星空、それが輝いてきれい。漆黒に近い夜空でしょうか?
てっぺん近くを見ました。何やら動くものが…。
葉っぱに隠れてそれに暗闇。でも枝の上に器用に乗って飛んでいます。ぴょんぴょんと。何か小人のような、茶色のかすりを着ています。どちらかというと細面で鼻が高くて大きい。
こちらから姿を確かめたいのですが、ちょうど葉っぱが邪魔して見えない。
そんな時突然、しゅーと下に降りて行きます。その早さは驚くほどですが、なかなか地上に着かない。なんて高い木だったんだ。
姿がなかった二人はとうの昔この世にいない主人の両親です。家族になれたような慣れないままだったような曖昧な関係でしたが、やっぱり家族になれていたのかもしれないと思いました。
二人に会えたような満足感さえあって、目が覚めました。
今朝は久しぶりに晴れ。いそいそといつもの散歩道。やっぱりうちの中より空気が美味しいと言わんばかりのニケは大きな蜂を見ると果敢に追いかけますが、「鼻を噛まれないようにね!」と心配する必要はないくらい、向こうの方が一枚上の動きです。今日もいい日にしましょう!