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小説のちょっとしたコツ

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小説のちょっとしたコツや小技、考え方などの記事をまとめています。「文末の処理」「描写の考え方」「ページ数と内容」ほか。
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2023年1月の記事一覧

わかりやすくするには〜小説のちょっとしたコツ

崖っぷち作家のニジマルカです。 新年おめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。 さて、新年最初は小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。 今回は「わかりやすくするには」です。 わかりやすさとは何か小説を読んでいると、たまに「わかりにくいなあ……」と思うことがありますよね。 あまりにもわかりにくいと、読むのを止めることもあるでしょう。 ですから作者としては、作品としてのレベルを保ちながらも、可能な限りわかりやすくする必要があります。 ここで

アイデアが上手くいくか手軽にチェックする方法〜小説のちょっとしたコツ

崖っぷち作家のニジマルカです。 小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。 今回は「アイデアが上手くいくか手軽にチェックする方法」です。 アイデアをチェックするにはどのような作品を書くにせよ、最初はアイデアを出すところから始まります。 「悪役令嬢が現代に転生する話はどうだろう?」 「タイムリープを絡めた恋愛ものとかどうかな」 「異世界の探偵ものはいけるだろうか」 アイデアを出したときはそのまま突っ走らずに、まずは軽くチェックしてみるのがオススメです。 チェ

もう一歩先を考える〜小説のちょっとしたコツ

崖っぷち作家のニジマルカです。 小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。 今回は「もう一歩先を考える」です。 一歩先って?よく創作の本に「最初のアイデアは捨てて、もう一歩先を考えよう」みたいなことが書いてありますよね。 最初に出すアイデアは陳腐なものになりがちなので、その指摘は間違っていないと思います。 ですが、「もう一歩先」というのがわかりにくいのです。 具体的にはどういう意味なのでしょうか? 今回はもっともわかりやすい「一歩先の考え方」をご紹介しま

空行の使い方〜小説のちょっとしたコツ

小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。 今回は「空行の使い方」です。 空行とは空行とは文字通り何も書いていない行のことです。 1行アキと言った方がいいかもしれませんね。 この記事もそうなのですが、ネット小説などでも1行アキはよく見られます。 「みんながやっているから自分もやっておこう」でもいいのですが、この際、基本の使い方を知っておくのもいいと思います。 従来的な使い方はこうでしょう。 場面を変えるとき 視点を変えるとき またネット小説では セ

時系列を触るときに気をつけること〜小説のちょっとしたコツ

小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。 今回は「時系列を触るときに気をつけること」です。 時系列とは小説における時系列とは、出来事の時間的な並べ方のことです。 書く順番と言ってもいいですね。 現在の状況が進んでいくのが普通ですが、ご存じのとおり、創作物ではその順番を変えることができます。 途中で過去の出来事を挿入したり、最初に未来の結末を書いたりすることもできるわけです。 時系列を入れ替えることにはメリットもありますが、同時にデメリットもあります。

心の声の書き方〜小説のちょっとしたコツ

小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。 今回は「心の声の書き方」です。 心の声とは心の声とは、話者や視点人物が心の中で考えたり、思ったりしていることです。 内面描写や心情描写と言った方がいいかもしれません。 さまざまな表現の仕方があると思いますが、今回はよく使う3つの方法を見ておきましょう。 大きく直接的か間接的かの2つに分かれ、直接的な方はさらに2つの方法をよく見かけます。 直接的 地の文にそのまま書く カッコで囲う 間接的 〜と思った、〜と

セリフでやりがちなミス〜小説のちょっとしたコツ

小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。 今回は「セリフでやりがちなミス」です。 やりがちなミス小説を書き始めたばかりのころは、いろいろ失敗するものです。 初心者の方がセリフでやりがちなミスには、以下のようなものがあると思います。 誰のセリフかわからない 〜が言った。が続く 冗長、または説明的すぎる それぞれ見ていきましょう。 1.誰のセリフかわからない1つめは発話者がわからない問題です。 ネット小説やライトなエンタメ作品などでよく見かけます。

書き始めるときの心構え3つ〜小説のちょっとしたコツ

小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。 今回は「書き始めるときの心構え」です。 力の入れすぎ小説を書き始めるときは、とても緊張しますよね。 「いよいよ書き始めるぞ!」という高揚感と、「書き終えられるかなあ……」という不安が入り混じって、心がざわつくものです。 ただ、書き始めは最初の一歩ですから、あまり力を入れすぎても上手くいきません。 特に長編の執筆はマラソンのようなものですから、最初から全力を出すと、完走するのが難しくなります。 力が入りすぎていると

人称の基本を知ろう(1)〜カメラの位置と性能

小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。 今回は「人称の基本を知ろう(1)」です。 人称理解の最小限小説を書こうと思ったとき、戸惑うのが人称の問題だと思います。 「そもそも人称ってなに?」 「何人称で書けばいいの?」 「ルールや制限は?」 いろいろ疑問が湧いてくると思いますが、あまり難しく考えると書けなくなります。 ですので、今回から何回かに渡って、「人称についてはこれくらいわかっておけば十分」といったところを解説していきます。 人称とは?人称とはおおざ

人称の基本を知ろう(2)〜話者は誰か

小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。 今回は「人称の基本を知ろう(2)」です。 前回の記事はこちら。↓ 前回のおさらい最初におさらいをしておきましょう。 小説は、どこかにあるカメラから書いていくものです。 カメラの位置や性能によって、書き方が違ってきます。 その書き方の違いを「一人称」とか「三人称」と呼んでいます。 ですから「なんとか人称」というのは、要するに「カメラの違い」だということです。 初心者の方は、以下の2つのカメラだけ知っておけばいい