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もう一歩先を考える〜小説のちょっとしたコツ
崖っぷち作家のニジマルカです。
小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。
今回は「もう一歩先を考える」です。
一歩先って?
よく創作の本に「最初のアイデアは捨てて、もう一歩先を考えよう」みたいなことが書いてありますよね。
最初に出すアイデアは陳腐なものになりがちなので、その指摘は間違っていないと思います。
ですが、「もう一歩先」というのがわかりにくいのです。
具体的にはどういう意味なのでしょうか?
今回はもっともわかりやすい「一歩先の考え方」をご紹介します。
一歩先=未来
簡単には、
一歩先を考える = 未来を考える
と捉えるのがわかりやすいです。↓
![](https://assets.st-note.com/img/1673330154162-VEMWfhNgI1.png?width=1200)
なにかのアイデアを出したとして、その状況やキャラが未来にどうなるのかを考えてみるのです。
つまり、
「それをすると未来にどうなるのか?」
「そのキャラは将来どう成長するのか?」
といった感じで考えるわけです。
基本的には明るい未来を考えた方がいいので、
「うまくいくとどうなるのか?」
「どう発展するのか?」
と想像するといいでしょう。
ちょっとわかりにくいと思うので、例を出して考えていきます。
実例で考えると
たとえば最初のアイデアとして、
「盗撮が趣味の高校生を主人公にしよう」
と考えたとします。
このキャラが将来どう上手くいくのか考えてみると、たとえば
盗撮した女性がストーカー被害に合っているのを助ける
撮影技術を活かして世界的なカメラマンになる
何かの事件の決定的な証拠を写し、犯人を捕まえる
盗撮していた女性の魅力に気づき、彼女を大スターにする
などが思い浮かびますね。
また、たとえば、
「ドラキュラの末裔が活躍する話にしよう」
と、よくある陳腐なアイデアを出したとします。
これも「未来はどうなるだろうか?」と考えてみれば、
血液業界の闇を暴く
血をきれいにする健康療法の創設者になる
吸血鬼の国をつくり、日本から独立する
不死身の性質を活かして宇宙開発などに乗り出す
血液の病気を治す名医になる
などが出てくるでしょう。
このように、もう一歩先=未来を考えてみると、また違ったアイデアに繋がっていきます。
そこからさらにもう一歩進めてもいいですし、あるいはそうなった未来のそもそもの原因(元のアイデア)を考え直してみることもできるでしょう。
「一歩前」を考えるのも良い手
また、一歩先を考えるとともに、一歩前、つまり過去を考えてみるのも良い手です。
話の構造はいろいろですが、読者が好きなパターンの1つとして、
過去に栄光があり、
現在は落ちぶれているが、
未来に大逆転する
があります。
これを踏まえた上で「一歩前」を考えてみると、さらに大きくアイデアを捉えることができます。
図にするとこんな感じです。↓
![](https://assets.st-note.com/img/1673330951805-7kj6bgcA3K.png?width=1200)
たとえば上で出した「盗撮する主人公」のアイデアなら、
過去(一歩前):奇跡のカメラマンとして名声を得ていた主人公
現在(ゼロ) :いまは落ちぶれて盗撮まがいのことをしているが
未来(一歩先):盗撮に気づいた女の子と協力して、世界的な報道カメラマンとして復帰する
などが思い浮かびますね。
このようにアイデア単体で考えるより、時間軸で考えてみると、手軽にアイデアを広げることができるのです。
今回のまとめ
小説のちょっとしたコツ「もう一歩先を考える」でした。
一歩先=未来を考える
その設定やキャラが将来的にどうなるか考えてみる
上手くいく未来を考えるのがオススメ
一歩前(過去)を考えてみるの良い手
過去→現在→未来と時間軸で考えるとアイデアを広げやすい
簡単な方法なのですが、わりと考えないものなので、アイデアで詰まっているなら一度試してみるといいですね。
まずは未来を考えるだけでもアイデアが広がると思います。
それではまたくまー。