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母の絵手紙

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認知症の母が描いた絵手紙。15年在宅介護をしている中で、絵を描く時間はお互いに微笑み合うことができる息抜きの時間でもありました。2000枚近く残された絵を少しづつ整理していきたい…
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母の13回忌

母の13回忌

平成12年6月14日 午後8時過ぎ
私の手を握ったまま 静かに息を引き取りました。

認知症となってから20年近く
寝たきりとなってから5年
大腸がんと診断されてから7ヶ月

私の記憶も薄れてきてしまうほど月日が流れた

当時は「痴呆症」と言われていて
人に言うのは恥ずかしい…そんな空気があった

「まだらボケは一番やっかい
 完全にボケたら楽になるよ」
そんな言葉を主治医に言われ、
私は人として

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寒い日は会いたくなる

寒い日は会いたくなる

急激に寒さを感じるようになった
と同時に淋しくなってくる
会いたくなってくる

ハナコが恋しい
母に会いたい

そう思いながら、母の絵手紙を眺めてる
この時にはハナコは居なかったのに
思い出す私のまぶたの裏には一緒にいる

母に雰囲気が似ていたハナコ
もしかしたら母の想いをハナコが伝えてくれていたのかな

今日の気分は…
淡いブルーかな
ちょっとグレーが入ってる

そうね、夜は淋しいもんね
私も夜

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いつか いつの日か できたらいいな

いつか いつの日か できたらいいな

9月に入って、もう5日も経っちゃった
そして、今年はもうあと4ヶ月しかないんだね

ハナコ、ハナコと毎日言い続けている毎日
これからも変わりなく続けると思うけど
今日は、母の絵手紙9月編にしよう

=====

=====

母が描いている時から
寝たきりになってしまった時も
母が居るうちに本にしたいな~と思っていた。

母が居なくなって、残された絵手紙たちを広げることができず
年月がたち、今やっ

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ハナコと出会った8月に母を想う

ハナコと出会った8月に母を想う

8月
子供の頃はワクワクすることがイッパイ詰まっていた
歳を重ねるにつれ、8月は暑さに対応するのも辛くなり
仕事をしていたら、普通の1ヶ月に過ぎなくなった

でも今年は違う
ひと月ひと月過ぎていくことが淋しく
去年と違うことが悲しくなってしまう

10年前 母とロイを立て続けに見送り
その時も魂が抜かれたようになった私

その私がハナコに出会ったのが8月だった
暑い暑い日 ハナコを迎えに行き、

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ネジバナ好きだった母

ネジバナ好きだった母

今日ツイートで流れてきたネジバナの話
母が大好きだったな~
母が描いたネジバナ画像を探していて
懐かしい絵を今日はご紹介

ネジバナ -----

昼寝中のロイ(Mシュナウザー)-----

紫陽花 -----

さくらんぼ -----

カタツムリ -----

ミッフィー -----

麦茶 -----

ムラサキカタバミ -----

痴呆と診断を受け
どうしたらいいか分からない中で
ふと始

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