【ジェンダー】SNS英語表現から読み取る女性差別 ~単語編~
はよにちばんは!Nijiです。
皆さんは、日常的にSNSを使いますか。私は、最近ThreadsとInstagramを日常的に使います。英語話者として、英語でもコンテンツを見ることが多いのですが、そんな中で私が注目しているのが社会問題に関するコンテンツです。ジェンダーや男女差別について発信するインフルエンサーの投稿に、よくインスピレーションを受けています。
そのようなすばらしいコンテンツはたくさんあるのですが、そんな投稿にも差別的なコメントはつきます。今日は、そんな差別的なコメントの中でよく使われている英語表現(単語やフレーズ)について紹介します。「海外・欧米は進んでいる!」という印象を持つ人は多いかもしれませんが、だからといって差別が全くないわけではありません。欧米にも男尊女卑やジェンダー差別は存在します。この記事では、紹介する英語表現を通して、女性差別は世界のどこにでも存在するということ、そしてどんな差別がされているかという点を知っていただきたいです。
Women☕
ただ"women"と言うだけではなく、ここで重要なのはこの絵文字です。これはSNS上で女性が、女性のステレオタイプ通りのこと(ネガティブな意味合いを持つ)をやっていて、馬鹿にするときに使います(例:女性同士で大きな声で話す、虫を怖がって叫ぶなど=うるさくて感情的というステレオタイプ)。差別的な考えを持った男性が、コメント欄で使っている印象です。どのような使われ方をするかというと、他に文章などは打たず、ただ投稿のコメント欄に"Women☕"とだけ言い残すことが多いです。短くてシンプルなのに、それだけで女性を馬鹿にしたニュアンスになるというパワフルな表現です。
起源は、ゲームのYouTube動画のようです。男同士で"women! hahaha"と言い、コーヒーをすする様子が描かれています。下の動画をご覧ください。
Simp
この単語は、「女に媚びる男」のことを差します。ですから、女性に使われるのでなく、男性に使われます。自分をフェミニストだと断言した男性や、女性差別的発言をしている他の男性に注意喚起をした男性が、この言葉を言われているイメージです。私を含め、たくさんの女性は、フェミニストである男性の存在をとてもありがたく思っていると思います。そのような男性に向かって、このような言葉を使うのはやめてほしいですね。実際、「媚びている」わけではまったくないと思います。「男女平等」を求めるのは、どの性別でも当たり前になるべきことです。
Trophy wife
トロフィーワイフ...ポジティブな意味のようにも聞こえますが、そうではありません。これは、「若くて綺麗な奥さん」を差す単語で、特に夫が年配の場合に使われます。起源は1950年代のアメリカの経済新聞なのですが、最近SNSでも使われています。Instagramなど、写真メインのSNSでは人の見た目が強調されますよね。残念なことに、「女性は若さと見た目が重要」、「女の価値は若さと美しさ」という概念はまだまだ根強いですよね。それを強調する表現となっています。この表現が問題視されている理由はもう一つあります。女性の見た目にしか注目していない人が多すぎる点です。女性は、女性である前に、人間です。見た目以外にも、話している内容など評価すべき点は他にもあるのではないでしょうか。"Trophy wife"のように、一見褒めているかのような表現(例:日本で生まれ育った外国系の人に「日本語上手」と言うなど)でも、差別になり得ることがたくさんあるということがもっと広まればいいなと思います。
Professional victim
日本語に直訳すると「プロの被害者」という意味で、性被害やマイクロアグレッションに遭った女性を揶揄うために使われる悪質極まりない表現です。"victim"、つまり「被害者」であることには間違いないのですが、"professional"を付けることによって、「演技をしているのだろう」、「嘘をついているのだろう」というニュアンスが付け加えられ、悪質さが付け加えられます。被害の事実性を疑ったり、大げさに話しているのだろうと言う意思が込められています。被害に遭っても、話したくない、考えることをなるべく避けたいと思う人が大勢いる中、勇気を持ってSNS上で公開してくれているわけです。そんな人々を、外野が攻撃したり揶揄するのはやめてほしいですね。
最後に
こうして社会問題を絡めて英語を学んでいくと、更におもしろいなあと私は思うのですが、皆さんはどうでしょうか。もし好評であれば、続けていきたいので、是非いいねやコメントでお知らせください!前回と今回はジェンダーについてでしたが、次回は人種について書きます。ぜひ次回もお楽しみに!
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私のnoteでは、主に社会問題や異文化について語っていきます。オランダで日本人女性としてオランダで社会学を専攻した経験や私の視点を基に、鋭く語っていきます。noteを続けるにあたって、いいねやフォロー、コメントで応援してくださると、非常に精神的励みになりますので、ぜひ応援よろしくお願いします!