若者言葉は立派な日本語
アン クレシーニ
最近、「若者はちゃんと日本語が使えない!」という愚痴を耳にしていませんか?若者言葉は意味が分からなくて、ネット用語などは若者の日本語力に悪影響を与えていると思っている人は少なくないと思います。けれど、私は全くそう思っていません。若者言葉は想像力に溢れている、立派な日本語です。「顔面偏差値が高い!」という表現が面白い!と思うのは、私だけでしょうか。
言葉は誰のために?
すべての言葉は、コミュニティを作り上げるためにあり、方言はその地域の人たちが仲良く話すためにあり、和製英語は日本語を話す人のためにあります。そして、若者言葉は、若者同士のためにあります。母親の私が、「いつメン(いつものメンバー)でカラオケにいけなくなった!ぴえん!🥺」と言い出したら、高1の娘は、「あーキモイ!ママ、やめて!」と言うかもしれません。すべての人が若者言葉を使い出したら、若者は使わなくなるに違いありません。なぜ?若者言葉は、若者のものだからです。
使い分けが大事
言葉は使い分けが大事です。若者のコミュニティで楽しく仲良く「ぴえん」(軽いで気持ちで悲しみを表す)「り」(了解しました)「レべチ」(レベルが違う)などを使うのは良いけど、社会に出て使う言葉ではありません。上から目線で若者言葉を批判して反発されるより、同じ目線で、「え〜!それは、面白い!でも、社会に出たらこういう言い方しようね!」というアプローチの方がよっぽど効果があります。
私もたまにふざけている時に使いますよ!
「ワンチャン池上彰さんに会える説!推しと会ったら命日だ!」とか。
和製英語も全く同じ。誰に対して、何の目的の為に使っているか理解し、使い分けが大切です。
(2021年8月13日)