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【読書レビュー】坂口恭平「生きのびるための事務」
こんばんは。PisMaです。
今回は先日読み切った本をご紹介。
マガジンハウス
坂口恭平「生きのびるための事務」。
著者の坂口恭平さんは絵、小説、写真集で生計を立てる会社の社長さん。
「な、なんだそれ羨ましい…!私も絵と歌とVtuber活動で生きていきたい…!」と羨ましくなってしまいました。どんな考え方をしてるのかな?と興味が湧いたので、買ってみることに。
主人公の家に居候する「事務作業しかやらない」ジムという友人から、将来なっていきたい自分を実現するために「事務作業」をしていくといったあらすじです。
ジムは主人公のイマジナリーフレンド的な存在で、主人公と試行錯誤しながら事務のことについて話し合っていきます。
最初に書いておきたいのですが、具体的な事務仕事の詳細は出てきません。事務の定義や事務をやる意義について言及されており、ゆるいタッチの漫画形式で進みサクサク読めます。
雰囲気はゆるいものの「経営者としてのマインド」をしっかり踏まえて構成されている感じがしました。
気になった部分を抜粋しますと、
「否定すべきは《己》ではなく、己が選んだ《方法》のみである」
「何かをすることに世間の言う《才能》は必要ありません。私たちが考える《才能》は、ただ毎日続ける《やり方》でねつ造できます」
この辺りの言葉が好きでした。
どちらも、やりたいことの実現に自分の才能や能力は関係なく「方法」が全てであるといった旨の言葉です。
「やはり自分には向いてない・出来るわけない」
と自己否定をするのではなく、
「自分のやり方がおかしいのかもしれない
上手くいかないのはどこかの工程に問題があるのかもしれない」
このように、上手くいかないときは自分のアプローチ方法を疑えという意味だと捉えました。
誰にでも上手くいくチャンスはありますが、上手くいくやり方は継続や試行錯誤を繰り返していく必要があるなと思いました。
成功を狙っているひとはいっぱいいますが、続けていれば諦める人も幾人かは出てくるというものです。続けるというのは、誰も傷つけることがない一番強い戦い方だと思います。
また、この本では主人公が自分の好きな雑誌の編集者に直接電話をかけ、本を見てくれないかと直談判しにいきます。そこからまた縁ができ、本を見せに行ったり断られたりして最後は本が売られることになる。
まるでシンデレラストーリーのような進み方で、「こんなに上手くいくもんなのかなぁ」と思っていました。しかし、これは自ら何度も足を運び、自分の作品をこき下ろされる恐怖も何度も越えた人の特権だと思います。ここまで堂々と出来るのはやはり羨ましい限りです。
この本から学んだことをまとめますと、
・うまくいかないときはアプローチ方法を疑う
・現実にしたい夢があるなら、それをしている自分を具体的に書き出してみる
・気の合いそうな人には積極的に話しかけてみる
といった感じでした!
私と出会った・見つけてくださった人はもちろん、未だ出会わぬ愛しい子ヤギさんたちに作品や言葉が届くよう今後も頑張っていきますよ。
長くなりました。今日はここまで。
次は山梨巡り後編が出るかと思いますのでよろしくお願いします🙇
お相手は黄緑の魔女PisMaでした。
愛しき手を振る貴方に、愛を込めて。
おやすみなさい。