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『サーチ!』を12年ぶりに読み返して

私のマインドフルネスとの出会いは2012年夏、『サーチ・インサイド・ユアセルフ』の前身、『サーチ!』の本です。

いまでも鮮明に覚えているのは、品川の本屋さんで、うろうろしていたところ、「これが、グーグルの研修プログラム」の帯文言が目に留まり、即ジャケ買いしたのです。

そんな大事なバイブルを前職の倉庫で紛失してしまったのですが、、先日、amazonマーケットプレイス(新品同様)を発見し、またもや即買い。


12年ぶりの『サーチ!』の再読、
チャディー・メン・タン様との再会。

SIYのプログラムには含まれていない、仏教や禅の教え、ジョン・カバット・ジンやティク・ナット・ハンの言葉、メン様のジョークが盛りだくさんで、メモしまくりながら読み進めて出てきたのは、「尊い」の一言でした。

2022年秋、Wisdom 2.0 JAPANでメン様に直接お会いしたこともあり、より一層、感動や興奮が呼び起こされました。また、メン様の世界平和に対する願い、瞑想に対する想いのソース(源)に触れたことで、初心を思い出しました。

以下、とくに私自身が刺さったトップ3、最近のSIYプログラムでは触れられていないところを中心にピックアップしました。読みながらメモった、名言、金言のオンパレードです。

これからも『サーチ!』を読み返し、私も世界平和へ貢献します。
(※一番下にお知らせがあります)

トップ3

私の夢は「世界平和のお膳立てをする、それも世界的な規模で心の平穏と思いやりの下地をつくること」。思いやりを世界中に広げるお膳立てをするには、思いやりに基づく行為は楽しいという認識を変えるだけでいい。

世界平和のための処方箋に欠かせない有効成分は、瞑想のような単純なことなのかもしれない。

私の人生の目的
「すべての人が瞑想の恩恵を受けられるようにすること」
①自分から始める
②瞑想を科学の一分野にする(誰もがアクセスできるように)
③瞑想を実生活と整合させる(運動のように)

名言・金言のピックアップ

SIYは3つのステップから成る。
①注意のトレーニング
(注意は高度な認知的能力や情動的能力の基礎)
②自己認識と自己管理
(認知的プロセスや情動のプロセスを高い解像度で知覚できる)
③役に立つ心の習慣の創出
(「この人が幸せになりますように」と反射的に思う習慣が身についている)

p.31

EQがもたらしてくれるのは「幸せのお膳立てをする能力」
EQを伸ばす目的は、自分自身を最適化して、すでにできる以上の水準でも機能するのを助けること

p.41、45 

EQを養う私たちのアプローチはマインドフルネスからはじまる
私たちはマインドフルネスを使って注意力を鍛え、明瞭で安定したものにする。それから、その強烈な注意力を情動の生理的な面に向け、鮮明に高解像度で情動を知覚できるようにする。
情動経験を高水準の明瞭さと解像度で知覚する能力は、EQの土台となる。そして、私たちはいつまでも幸せに暮らせる。めでたしめでたし。

p.57

瞑想はたんなる心のトレーニングにすぎない。
注意とは「心によって明瞭で鮮明な形で占有すること」
瞑想の大きな秘密は、心がリラックスしていて、しかも隙のない状態に行きつけること。心の素晴らしい特質が自然と現れてくる。穏やかさ、明瞭さ、幸せだ。幸せは心の標準状態。

p.62、64、65

良い意図を生み出すという行為自体が、瞑想の一形態なのだ。
意図を生み出したら、呼吸をたどる。呼吸のプロセスにそっと注意を向けるだけでいい。自分自身に対する態度を自覚する。

p.69

重要なのは、マインドフルネスの恩恵を、座っている状態から人生のあらゆる部分へと広げること、人生のさまざまな状況にまで一般化するのが次の課題となる。マインドフルネスを静から動へ自己から他者へというふたつの軸に沿ってマインドフルネスを広げる。

p.93

評価や判断とは縁のない心をもって、一瞬一瞬の注意のすべてを向けて、注意がそれるたびに、そっともとに戻してやるだけでいい。

自分の注意は、私たちが他人に与えることのできる最も価値ある贈り物だ。それ以上に価値のある贈り物はありうるだろうか?

p.104

自己認識の領域には3つの情動的能力がある
 ①情動の自覚
  ・自分の情動を明瞭に捉える
  ・自分を第三者の視点から眺められる
  ・情動経験について客観的になれる
 ②正確な自己査定(自己客観性)
  ・自分の長所と短所について正直になれる
  ・自分の優先事項と目標がはっきりしてくる
  ・ありのままの自分がしっくりくる
 ③自信
  ・自分の失敗モードと復元モードという、
   重要なふたつのモードを理解すれば自信につながる。

p.137

「自己認識とは、情動の嵐のただなかにあってさえ、自己省察を維持できる、偏りのないモードのこと」(ダニエル・ゴールマン)

p.147

自己統制の領域で5つの情動的能力
①自制心(破壊的な情動や衝動を抑える)
②信頼性(正直さと誠実さの基準を維持する)
③良心性(自分の振る舞いに責任をとる)
④適応性(変化に柔軟に対応する)
⑤革新性(新奇な考え方やアプローチや新しい情報を気兼ねなく受け入れる)
に共通するのは、「選択権」

p.167

執着と嫌悪のふたつを捨てる。
私たちが経験する苦しみのうち、膨大な割合を占める。

p.172

苦悩に対処するための一般原理
①痛みがないときを知る
②いやになることにいやにならない
③怪物どもに餌をやらない
④あらゆる思考を優しさとユーモアをもって始める

p.176

自己統制の練習を、自分の復元モードをアップグレードとみなし、自信を深められる。情動と仲良くなる。

p.200

幸せのプロセス(ザッポスCEOトニー・シェイ)
①快楽(ロックスターのような幸せ)
②情熱(フロー)
③崇高な目標(自分より大きくて、自分にとって意味のあることの一部になる)

p.209

情動のタンゴ、同調化
私たちは他人の生理的状態を真似ることで共感する

p.250

ある考えが心に頻繁に浮かぶように促すと、それが心の習慣になる
たとえば、人に会ったときにはいつも、その人の幸せを願っていれば、いずれそれがあなたの心の習慣となる。

p.256

結婚その他の人間関係の対立に対処するのに役立つ
「この人も私とまったく同じだ」
「私とまったく同じで、痛みと苦しみから解放されたいと願っている。」
「私とまったく同じで、幸せになりたいと願っている。」

p.261

共感は私たちの脳にあらかじめインストールされており、誰もが共感的になるようにできている。共感は練習で伸ばせること、その練習の大半はマインドフルネスにかかわっており、共感を促す心の習慣を生み出すもの

p.289

この本で学ぶ情動的な技能はすべて、実社会で応用できなければ意味がない。裏を返せば、実社会は情動的な技能を磨くのには打ってつけの場所

p.296

思いやりは、これまで測定された中で最高水準の幸せの原因であるとともに、知られているうちで最も効果的な形のリーダーシップの必須条件でもある。

p.297

思いやりの3つの要素
①認知的な要素「私はあなたを理解している」
②情動的な要素「私はあなたに同情する」
③動機づけの要素「私はあなたの役に立ちたい」

p.301

自分の中にある善良さと他人に対する善良さの両方を捉えて増やす心の能力を伸ばしていく。
①息を吸い込むときに、自分自身の善良さを吸い込んでいるところを視覚化し、
②心の中でその善良さを10倍にするところを思い描き、
③今度は吐き出すときに、その善良さをすべて世の中に与えるところを視覚化する。

p.306、307

3つの有益な心の習慣を育んでくれる。
①自分と他人の中に善良さをみる
②善良さをすべての人に与える
③自分の中にある、変える力を信頼する(善良さを増すことができるという自信)

p.309

人々に最も効果的で影響を与えられるのは、人々が望んでいることを達成するのを助けるときだ。あなたにも役立ち、同時に、個人の利益を超えるもののためにもなる形で。

p.323

影響力を広げるのを助ける練習をたった一語でまとめるとすれば「善良さ」

p.326

どんな会話でも、実際には3つの会話が行われている
・内容「何があったか?」
・気持ち「どんな情動がかかわっているのか?」
・アイデンティティ「ここから自分について何がわかるか?」
 ・私は有能か?
 ・私は善良な人間か?
 ・私は愛される価値があるか?

p.330

「彼らを愛せ。彼らを理解せよ。彼らを許せ。彼らとともに成長せよ。」
黙ってこのマントラを自分に向かって繰り返す。

p.341

「世界を救う」のは恐ろしいほど難しく、途方もない努力が必要なので、躍起になってすると長続きしそうにない。だから、内面の平穏を深め、思いやりを増し、志を強めることに専心したほうがよほどうまくいく。思いやりのある行動が自然とすっと出てくるので結局は長続きする。

p.360

たいへんお世話になったみなさんに、次の言葉で少しでもお返しをさせてほしい。
羯諦 羯諦(行こう、行こう)
波羅羯諦波(心を解き放ち)
羯諦僧羯諦(みんなで行こう)
菩提薩婆訶(ようこそ、悟りの世界へ)
『般若心経』より

p.370

参考文献:
『言いにくいことをうまく伝える会話術』
『ビジネスEQ』
『「今、ここを」生きる』
『ビジョナリーカンパニー2』

お知らせ

チャディー・メン・タン様がZEN2.0に降臨(10/11)

11月SIY会場開催(11/2-3)


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