日をつなぐということはキズの連鎖かもしれない
誰もが誰かを傷つけて、傷つけあって石の形ができていきます。
故意で、意図して相手をやっつけてやろう、というのもありますがたいてい知らぬ間に人を傷つけてます。
その傷を、やや強引にさらけだすことで少し軽くなって、また明日につながるような絆創膏のような「お酒のないスナック キズツキ」のお話しです。
スナック キズツキ 益田ミリ
微熱さんのブックカフェで物々交換しておうちに連れてきた本です。
ナカタさんは、コールセンターのお仕事でバシバシクレームを言われ彼とのデートも彼中心で。そのクレーマのアダチさんは総菜屋のパートで客や同僚の主張に辟易してて。
傷つけた側が傷ついた立場で描かれ、傷が連鎖しています。
その傷を受け入れてくれるの「スナック キズツキ」です。その店主のトウコが素敵。ギターの生演奏、ロールピアノ、朗読、しりとり、エアギター、ダンス等で、彼らの傷をすっきりにしちゃいます。ふふふ、あははと笑えてわたしも元気になっちゃう。
アバのダンシングクィーン、ノルウェイの森、好き。
踊りたい、17歳じゃないけど、無敵になりたい。ウミウシのように無力
だけど。
トウコさんの自分自身の傷はどうしてきたんだろう。
トウコさんにも必要なお店なんでしょうね。
わたしもスナック キズツキに行きたいな。
踊って歌って、世界一うまいココアを飲みたい。
キズつくから、キズつけるからと怖れることはない。
知らないあいだに誰かをキズつけていることも恐れることはない。
生きているということは、キズをつけていくものだから。
石の形はそうやってできているから。
絆創膏のようなやさしいお話しです。