ジェーンのつくったパイとアイルランド風シチュー
『丘の家のジェーン』の12歳の少女ジェーンは、父親と一緒に過ごしたプリンス・エドワード島で『居場所』を見つけ、その家を整え料理をします。
『料理入門』で勉強し失敗もありましたが、上達していきます。ホット・ビスケット、プラム・プティング、ドーナッツ、木いちごのジャム、漬物、コールド・チキン、ポテト・サラダ、コロッケ、蛤、パイ…。
100年以上前のカナダのお料理って、どんなものだったんだろう。想像がふくらみます。
アイリーン伯母さんの焼くパイに苛立ち、上手になったジェーンのパイ
パイの中身を作ります。クリームチキンパイと鯖パイ。
パイ、としか表現してませんがチキンパイ、ミートパイといったお食事パイのような気がします。
パイは確かに時間がかかり大変な作業だけど、100年以上前は冷凍パイシートもなく、ジェーンのように食事を作るということにプライドがあったんだなと思いました。
犬のハッピーが気にいったアイルランド風シチュー
祖母の瀬戸物、銀器がどっさりはいっている箱の中身に夢中になり、塩のかわりに砂糖を入れてしまったアイルランド風シチュー。
アイルランド風シチュー、ラム肉とじゃがいも、たまねぎを煮込んで塩だけで味つけるものだそうです。
玉ねぎは、半分だけ飴色に炒め半分は形を残しました。水を入れて2時間煮込みます。
ラムの野性味、じゃがいもと玉ねぎだけの素朴な味です。塩がきめてだからこそ、砂糖とまちがえてはいけないお料理だと納得。
煮込み料理は、いつも圧力鍋を使ってしまいますが、ジェーンの時代に想いを馳せて2時間じっくり煮込みました。
12歳の少女がお料理の本で勉強しながら父親に、友人に、伯母や目上の方々に料理をつくり成長していくさまは、逞しく生きる力を感じました。
100年以上前のお料理は、食べることが生きることにダイレクトにつながっていると思いました。