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『伝わるデザインとは?』
伝わるデザインとは、視覚的な要素やメッセージが受け手に効果的に伝わるデザインのことを指します。これは、デザインが視覚的な魅力だけでなく、情報や意図を明確に伝える能力を持っていることを意味します。今回は伝わるデザインの特徴や要素について詳しく解説!
・01明確さ
伝わるデザインは、情報やメッセージが明確に表現されています。読み手が容易に理解できるように、適切なレイアウト、フォント、色彩などが使用し構成されたデザインになっています。
例えば)
レイアウトで言うと、、、。
伝える情報のレイアウトがトビトビになっていたりしたら伝わりにくいですよね!
冒頭にSALEの情報があるのにその付近に何がお得なのか?がわからないようなレイアウトでは読み手は分かりにくいデザインになってしまいます。
フォントで言うと、、、。
下記図のような「TAドンマイ」フォントなどは漢字、ひらがな共に読みにくい!
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・02目的意識
デザインは、その目的や目標を達成するために作られています。伝わるデザインは、その目的を明確に理解し、それを達成するために効果的な表現を提供します。
例えば)
商品やサービスを明確に伝えるために、詳しい内容を説明する必要があるけれど
長文となってしまう事もあるかと思いますが、要点(ポイント等)をまとめて
ポイント①、ポイント②、、、、のようにまとめる事で、読んで頂くことができ
理解していただけると、目的達成となるのではないでしょうか?
・03ターゲットオーディエンスへの適合性
デザインは、特定のターゲットオーディエンスに向けて調整されています。受け手のニーズや興味に合わせてデザインされ、ターゲットオーディエンスに適切にリーチする表現調整が必要になります。
年齢や特定の世代(ミレニアル世代、Z世代)、性別、地域、興味関心、購買行動など
ターゲットのニーズを理解し、商品・サービスのマーケティング戦略が必要であり
双方向でのコミュニケーション設計もとても重要になります。
効果的なコミュニケーションやサービス提供が、顧客に伝わり満足度にも
なるのではないでしょうか。
・04視覚的な引き付ける力
伝わるデザインは、視覚的な魅力を持っています。美しいイメージやグラフィックス、鮮やかな色彩などが使用されていることで、受け手の注意を引きつけます。
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・05使いやすさ
デザインは、受け手が簡単に情報にアクセスできるように設計されている事が重要です。使いやすいインターフェースやナビゲーションが提供され、受け手がストレスなく情報を得られる使いやすさが求められます。
下記サイト内で「UI」「Mobile」「interaction」のように検索すると、さまざまなデザインのサンプルが表示されます。
インターフェースアイデアの参考になるかと思います。
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・06ストーリーテリング
デザインは、物語やストーリーを通じて情報を伝える力を持っています。
物語がもつ「聞き手を惹きつける力」を利用し、共感を得たり強い印象を残したりできるのがストーリーテリングのメリットです。相手の感情にアプローチし、次のアクションへ 促したいときに効果的に使える手法で、ストーリーテリングを活用することで、受け手の関心を引き、情報の理解や記憶を促進します。
ストーリーテリングに必要な3つのポイント
ストーリーテリングは、説明や主張に物語を用いれば何でもよいというものではなく、効果を得るためにはポイントがあります。
・ポイント① 聞き手が共感できる
ストーリーテリングの最も重要な要素は、聞き手が共感できるストーリーであること。聞き手の感情を動かし、次の行動を喚起させるメッセージを伝えるために、共感度を高めることが大切。反対に、共感できないストーリーでは、どんなに魅力的なメッセージを伝えていても聞き手を惹き込むことはできないですよね。
共感を得られるストーリーを考えるには、ペルソナ(ターゲットとなる人物のイメージ像)を明確に定め、顧客の潜在的なニーズを深く理解することが重要で、ペルソナと潜在ニーズをもとに聞き手が共感できるストーリーをつくることが、ストーリーテリングの成功につながります。
・ポイント② 魅力的かつ新しいビジョン、真実がある
聞き手の感情を揺さぶり次のアクションにつなげるために、人を惹きつけるような魅力的かつ新しいビジョンを語る必要があります。商品やサービス、またそれを提供する企業が社会や人をどう変えるのか、変えた先にどのような未来があるのかを聞き手にイメージさせることで、この商品を使いたい、この企業が提供するサービスを見てみたいと思わせることができます。
ストーリーテリングを使いたい提案や主張に新しいビジョンを持たせられない場合、無理に壮大なストーリーをつくるのではなく、自分の経験や思いをもとにした真実のストーリーを提示することが重要。実際の経験や感情、知識から生み出されたストーリーには人間らしさやリアリティがあり、壮大なものではなくても聞き手を共感させ行動を促すことも可能です。
・ポイント③ 情報・メッセージに具体性がある
聞き手を惹き込むためには「想像しやすいストーリー」であることが重要。情報やメッセージには具体性を持たせる必要があり、例えばストーリーの登場人物を「テレワーク導入後にさまざまな課題が発生し悩んでいる人」とするよりも、「感染症の拡大により急にテレワークを実施することになり、自宅で一人で仕事をする孤独感に慣れず、情報共有不足やモチベーション維持に悩んでいる人」とするほうが、聞き手の想像力をかき立てやすいでしょう。
抽象的な表現も聞き手によってさまざまな状況をあてはめられる利点はありますが、ストーリーテリングにおいて、話に具体性を持たせることで想像しやすくなり、相手の感情を動かし行動を喚起することにつながります。ストーリーテリングを用いる際は具体性を意識し、伝えたい内容についてイメージさせやすくすることが大切です。
・07適切なコンテクスト
デザイン制作における適切なコンテクスト(context)は、デザイン制作を行う際に周囲の状況や環境、目的などを理解し、それに基づいてデザインを構築することが大切です。適切なコンテクストを考慮することは、デザインの効果や意味を最大限に引き出し、伝わるデザインとなります。
例1)
オンライン小売業者が、ウェブサイトのユーザーのニーズや行動を理解し、ナビゲーションの改善、情報の整理、シンプルで直感的なインターフェースの導入など、ユーザーエクスペリエンスを重視したデザイン。
例2)
新製品のローンチを行う飲料メーカーが、パッケージデザインを通じて消費者に製品の魅力を伝えるために、ターゲットオーディエンスの好みやトレンドを分析し、鮮やかな色彩や魅力的なグラフィックスを用いて、製品の特長や価値を視覚的に強調するデザイン。
例3)
地元のコミュニティセンターが、地域住民に向けた地域イベントの告知ポスターを作成する際に、イベントの性質や目的、ターゲットオーディエンスの興味を考慮し、視覚的に魅力的でわかりやすいデザインにするために、重要な情報を目立たせ、イベントの雰囲気や魅力を伝える要素を取り入れる。
デザインが特定のコンテクストに適応しており、それぞれの目的や目標に沿った効果的なコミュニケーションを実現しています。デザイナーは、そのプロジェクトの背景や目的を理解し、ターゲットオーディエンスに適したアプローチを選択することが重要です。
・08反応性
伝わるデザインは、コール・トゥ・アクションやインタラクティブな要素が組み込まれており、受け手が積極的に参加することができます。
例1)
はっきりと分かりやすい文言で表現され、抽象的ではなく、具体的な行動を促すメッセージがある。
オンラインストア商品ページで、「今すぐ購入する」というボタンがあり、その下に「お得な期間限定セール、在庫限り!」という明確な文言が表示されている。
例2)
目を引くデザインやカラーを使用し、他のコンテンツから区別され、ボタンやリンクなどが見やすく、クリックやタップしやすいデザイン。
ブログ記事の末尾に配置された「無料ダウンロードを今すぐ受け取る」というテキストが、鮮やかな色のボタンによって目立ち、読者の注目を集めている。
例3)
受け手に提供される具体的な利益や価値を強調することで、興味を引き、行動を促します。
メールマーケティングキャンペーンの最後に配置された「無料トライアルを始める」というボタンの横に、具体的な利点が列挙されており、「30日間の無料トライアル、無制限のアクセス、キャンセル料金なし」と記載されている。
受け手に特定の行動を促すと同時に、その行動によって得られる利益や価値を明確に伝えることで、良い反応を引き出しています。デザイン設計する上で、目的や目標に応じて適切なコール・トゥ・アクションを設計しユーザーの興味を引きつけ、行動へと導くことが重要です。
・09一貫性
一貫性があるデザインは、デザイン要素の配置、スタイル、メッセージなどが統一され、ユーザーエクスペリエンスの向上やブランドのアイデンティティの強化にもつながります。
メッセージの効果的な伝達にも貢献し、デザインを一貫性のあるものにするためには、デザインシステムの構築やスタイルガイドの活用、チーム間のコラボレーションなども重要です。
・まとめ
伝わるデザインは、美しさだけでなく、情報の効果的な伝達が目的です。
これらの要素を考慮しながらデザインを作成し、受け手に意図したメッセージを明確に伝えることが重要です。
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