【本レビュー】ラバー・ソウル(講談社文庫)
記事を開いてくださりありがとうございます。20代中盤男です。今回は井上夢人さんの「ラバー・ソウル」について語っていきます。読んだのはちょうど1年前なんですけど、かなり感情を揺さぶられるような内容で記憶に残る作品でした。ネタバレは配慮しているつもりですが、うっかり漏れてしまうこともあるのでネタバレが嫌であれば先に読んでみてください。
どんな話?
生まれた時から容姿が空気を腐らせてしまうほど醜く、左右の足の長さが違って歩行が困難、まともに喋ることが出来ない36歳の鈴木誠という男性が、偶然が重なって車の助手席に乗せることになった21歳でモデルの美縞絵里という女性に惹かれる。彼女の家まで送っていったことでストーカー行為を始める鈴木誠。気持ち悪いストーカーとして書かれていたが実際は…
個人的な感想
終始空気が重たい。読んでいる途中に後悔するほどに重たい。そしてどんでん返しの結末はあまり好みではなかった。でも続きがとにかく気になってどんどん読み進めていける作品。読んで良かったな感は今まで読んだ本の中でもトップクラスだった。フルマラソンを走った時の気持ち良さと似ている。
親の愛を受けなかったが故…みたいな話は苦手なのに惹かれてしまう所がある。ゲームでいうとMOTHERシリーズのポーキーとか。
どんな人におすすめ?
狂気的な恋愛話が好きな人はとても楽しめると思います。内容が重く、ボリュームも多い作品なので読むまでに敷居の高さを感じます。でも全て1人称視点でいろんな登場人物の視点で書かれているため、読んでみると読みやすいです。ビートルズに精通していなくても全然楽しめます。
最後に
人の特徴から出来事や思考を勝手に推測する自分の気持ち悪さのせいでどんでん返しが気に入らなかったのかなと思っています。この本の素晴らしさは読んでみなければ分からないと思います。今回の記事で魅力を伝えられているかは分かりませんが、ぜひ読んでみてください。